仕事のスケジュール管理術で挫折しづけてきたのですが、この本を読んでようやく光が見えてきました。
どうも、まえちゃんです。
複数のプロジェクトを抱えつつ、仕事を進めなくてはいけない。でも、どうやって仕事を手をつければいいかわからない。
ビジネスマンとして、そんな悩みを持っている人は多いのではないでしょうか?
ぼくもそれがずっと10年間の悩みでした。時間管理術の本を10冊以上読んだり、数千円する高級予定管理アプリを買ったり、時間管理のセミナーに出てみたけど、全部挫折。
でも、長年の悩みを解決してくれたのが、滝川徹さんの『細分化して片付ける30分仕事術』です。
この本に書かれていることを実践してみたら、一気に溜まってた依頼された仕事が片付きました。それだけでなく、自分のやりたかった仕事まで終えられるようになったのです。
というわけで、今回は『細分化して片付ける30分仕事術』を紹介します。
『細分化して片付ける30分仕事術』の概要
『細分化して片付ける30分仕事術』というこの本はどんな本で、著者はどんな人なんでしょうか?
本の内容をざっくりまとめると、「30分単位でやる仕事術を説きつつ、1日のスケジュール管理、1ヶ月のスケジュール管理。仕事の断り方などを説いている本」です。
著者の滝川さんは大学卒業後、某大手金融機関に入ったけど、長時間残業に苦しんでいた方です。そこで時間管理術を苦労して学び、残業ゼロで仕事を続けています。
だから、この本は仕事に追われるだけでなく、家庭やプライベートなどのバランスよく取りたい人に向いている本です。
ぼく自身、いろいろと時間管理術の本を読んできましたが、多くの本は「時間管理の成功者のやり方」をそのまま説いています。
「このアプリやツールで時間を1分単位で記録しましょう!」「初日にロケットダッシュスタートしましょう」などです。
そのやり方は成功者にいいと思うんですが、合わない人には「合わない」だけでなく、「挫折」という体験が待っています。「また、ダメだったか」ではなく、「自分は時間管理もできない無能なのでは?」と心のダメージまで追いがちなのです。
しかし、この本は違います。「実践しやすい時間管理術」を教えてくれます。
その一つが、本のタイトルにもなっている「30分仕事術」です。
30分仕事術とは?
本を読む前まで、ぼくは1日30分しか仕事をしないのかと思っていました。
しかし、当然これは勘違い。
著者の主張は、「1つの仕事を細かく区切ります。その仕事を30分と決めてやりましょう。」ということです。
30分仕事術のやり方
会社員なら出勤して1日8時間仕事するのですが、そこで手をつける1つの仕事は30分以内という意味です。
このやり方のおかげで、面倒な仕事も仕事を手をつけやすくなるし、集中力も効きます。これが非常に実践的なんです。
たとえば、企画書を午後1時から4時まで作る計画を立てたとします。
しかし、現実はこの通りにうまくいかないことが多いのではないでしょうか?現実は、後半に疲れて集中力が切れたり、上司や部下、お客さんなどから割り込みが入ってしまいます。
でも、「月曜日は企画書のアイディアを30分下書きをする」「火曜日は企画書を30分下書きする」「水曜日は上司に見せて、フィードバックをもらう」などに細分化してみたら、どうでしょうか?
面倒くさくて後回しにしていた仕事も手をつけやすくなります。
このように自分の抱えている仕事を30分ずつで分割し、1日8時間に詰め込めば、先の見通しもつけやすくなるのです。
圧縮効果という概念
また、圧縮効果という概念も説明されています。
アメリカのとあるベストセラー作家は、「1日2時間で2ページの執筆が進む。けど、1日4時間だと3ページしか書けない」と語ります。
では、30ページ分を書くなら、スケジュール管理でどちらがいいのでしょうか?
- A. 1日4時間で進めて3ページ書く。合計で10日間で終わらせる。
- B. 1日2時間で2ページ書く。合計で15日間で終わらせる。
ここで著者の滝川さんは、後者のBがいいと語ります。
なぜならAの方法は10日間で終えられけど、合計で40時間かかっているからです。
Bの方法は、15日間かかるけど、合計で30時間しかかかっていません。
10時間分の浮いた時間を他のことに費やせるので、仕事の生産性も上がります。
仕事術としても非常にわかりやすいのです
30分仕事術は原理原則なので、自分の得意苦手分野によって置き換えよう
また、30分仕事術はあくまで例えの話です。
滝川さんは著書の中で語ります。
自分の集中できる仕事は1時間でもいいし、苦手な仕事は1日15分でもOKだと。
たとえば、著者にとって原稿を書くのは得意なので、1時間にしているそうです。
でも、新しく手をつけている小説の執筆はやったことのないことだから疲れるため、15分にしています。
大事なのは、「仕事に手を付けるハードルを低くすること」と「生産性を上げること」です。そのための「時間を区切った仕事術」なので、取り組む仕事の時間は自分の得意不得意によって変えられます。
原理原則さえ理解してれば、30分にこだわる必要はありません。
30分仕事術を実際にやってみた
さて、本当に30分仕事術はできるのでしょうか?ぼくも2023年の年末までの悩みは、仕事がなかなか終わらないことでした。
仕事は延々と続き、山積み状態!依頼で取材してきた記事の作成、自分の地域メディア、請け負っているHP制作などなど、たくさんあります。
たとえば、記事の作成は1つにつき5〜6時間もかかり、丸一日かかってしまうのが悩みでした。
自分のやりたい仕事は半年前に写真撮った記事の作成が残っているし、依頼された仕事と自分のやりたい仕事の終わりが見えません。
これを、30分仕事術に沿ってやってみたのです。
【30分仕事術を使ったとある日のスケジュール】
- 1日のスケジュール作成 30分
- A取材記事作成 1〜2時間
- B取材記事作成 1〜2時間
- C社のHPで使う写真選定 30分
- Dさん取引連絡メール 30分
- 自分のブログ記事の執筆 1時間
すると、どうでしょうか?30分仕事術を試してみると、みるみると仕事が片付いていきます。
今まではAの取材記事の3時間かけてやろうとして失敗していました。(嫌すぎてダラダラと1時間くらい休むおまけ付きです)
でも、1記事に1時間などの制約をつけると、それ以上はやらなくて済みます。
同時並行で2記事目を手をつけることで、3日間くらいで終わることもわかりました。
苦手な写真の選定も30分などで区切れば、手をつける気も起きてきます。
30分仕事術を使っていると、頼まれたやるべき仕事をこなすペースが掴め、自分の地域メディアブログの記事まで書く時間が作り出せたのです。
これにより、手をつけられなかった自分のやりたかった重い記事を1日2時間ほど書き、4日間ほどで仕上げられました。
夏に写真を撮って、「やれない、やれない」と悩んでいたのはなんだったのか?と思うほどです。
Amazonのレビューにこう書かれていました。
実践的で良いと思います。
AMAZON 細分化して片付ける30分仕事術 ──あえての時間しばりが最高の結果をもたらす
比較的ハードルが低いのがいいですね。
ポモドーロテクニック系ですが、そこからさらに運用に乗せるノウハウが入っています。
仕事の進捗がはかどらないときは1回、この本に沿って試してみると良いと思います。
読んでよかったです。
クビがもげるほど、ぼくは納得しました。
他の章にもいいところはいろいろある
この書評では、8章あるうちの1章に絞って書いてみました。
他の章では、「1日の予定の立て方は?」「1ヶ月単位の仕事のやり方は?」ということもしっかり書いてあるし、デジタルツールなども紹介されています。
紙でやりたい人はその方法も触れられているので、わかりやすいです。
極め付けのいいところは、最後の8章の「語られない真実と本音」です。
著者が残業ゼロになり、定時退社をして、家庭もプライベートの複業も順調だったのですが、バーンアウト(燃え尽き症候群)になったエピソードと苦労してたどり着いた答えが書いてあります。
時間管理術、仕事管理術のやり方を説明しながら、「仕事が上手にいって時間が余って、副業でも成功した後の世界は燃え尽き症候群!?」というのにもびっくりです。
先のことすぎるのですが、著者が「自分の事例や出会った人との事例」「英語でカウンセリングを受けた体験」などが語られるのは、すごい貴重なことだと思います。
ある意味、仏教の足るを知るという答えに行き着くお話がグッとくるのです。
ここまで網羅してくれる本はちょっと思いつきません。
ぜひ、読んでほしいです。
最後に
というわけで、書評を書いてみました。
最後に昔話になるのですが、ぼくがブログを始めた11年前。ブログ界隈では仕事術管理の方法をブログに書く人が多くいました。
その影響で書籍は10冊以上買っているし、1万円くらいするタスク管理アプリも買いました。果ては時間管理術のセミナーにも出たのですが、身に付かずに挫折したのです。
だから、わりと時間管理術は長いこと試してきたぼくは言いたいです。
この本が一番わかりやすいです!何より使えます!
わかりやすく実践的なのは、著者である滝川さんが苦労して時間管理術を身につけられたからではないでしょうか?
もともと時間管理ができず、長時間労働に悩まされた人だから、滝川さんの教え方がわかりやすいのでしょう。
ぼくは著者と7年前から知り合った友人ですが、その時よりも教え方が上手だし、何より実践的で使えます。
2年前に別の原稿も読ませてもらったのですが、その時も「30分時間管理術」なんてわかりやすい方法を表立って言ってませんでした。
だから、初の紙の著書であるこの本は、著者である滝川さんの「現時点での最高なノウハウ」が詰め込まれています。
1章はネットで無料で読めます。ぼくと同じく「仕事が終わらない!」と悩んでいる人は、ぜひ読んで試してください。
あと、最後のあとがきにぼくの名前も書いてあり、読んでてびっくりしました。紙の本に自分の名前が載るのは初めてなので、嬉しいサプライズをありがとうございます。
そういうのもあるので、ぼくのことを知っている方は書店で見かけしたら、あとがきも読んでほしいです。
では、また。
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