「台湾の鼎泰豊(ディタイフォン)って小籠包レストラン、台湾人は行かないらしいけど、やっぱり初めての台湾旅行で行くべき?」
と日本人から聞かれるんですが、台湾在住4年目のぼく@Maechan0502が行くべきだと思う理由を紹介します。
さて、日本人では人気の台湾のお店が、現地の台湾人や長く住んでいる日本人から不人気というのは、よくある例です。
台湾の小籠包レストランの鼎泰豊もその一つで、地元の台湾人や長く住んでいる日本人は「うまいけど、安くて美味しいお店は他にもある!」と言って、あまりオススメしません。
大きな声ではいえないけど、ぼくも他の小籠包店をブログで紹介するとき、鼎泰豊と比べて安いと言ってしまいますし……。
でも、ごめんなさい!やっぱり鼎泰豊って、いろんな理由で最初に台湾に来る日本人にオススメなんです。
ホント、地元の台湾人や、ぼくのような長く台湾を知っているブロガーにまどわされないでください。
この記事では台湾に3年住んでいる日本人が、「鼎泰豊がそれでも素晴らしい理由」を正直に書いてみたので、よかったら参考にしてみてください。
ではどうぞ。
鼎泰豊の小籠包が、台湾の小籠包を比べる時の基準だから
鼎泰豊を食べておいたほうがいい理由の一つは、鼎泰豊が台湾の小籠包のお店を比べる時の基準になっているからです。
たとえば他の有名な台北の京鼎樓(ジンディーロウ)も「現在のオーナーのお父さんが鼎泰豊で修行して独立して〜」と紹介されています。
松山空港近くにある小上海も「昔オーナーが鼎泰豊で先生をしていた台湾人を教えたことがある」と紹介されるので、けっきょく鼎泰豊を食べていないとよくわからないのです。
台湾の小籠包は鼎泰豊を基準に、
「ここは鼎泰豊より安い!ここは美味しい!」
と評されているので、ぼくはまず鼎泰豊に味の基準の小籠包を食べに行くべきだと感じます。
鼎泰豊はサービスが抜群に良いので、誰を連れて行っても安心
台湾のレストランは、本当に台湾人によって接客が分かれます。
いいときは本当に昭和のおばちゃんのような優しい台湾人に出会うんですが……、悪いときはマジでそっけない台湾人に会うのも事実です。
「あん?席?あー、そこのテーブルに相席してね」というぼくの家の近所にある、小籠包屋のおばちゃんのような冷たい接客に当たることも(笑)
こういうローカル台湾のお店は20代の友達ならいいけど、海外旅行に不慣れな50〜60代の両親を連れて行くのはリスキーだといえます。
だから海外旅行に不慣れな日本人と台湾旅行にいくと、ちょっと嫌な思いをさせる可能性もあるんです。
しかし、その点、鼎泰豊はきちんと教育されているので安心です。
スタッフさんはほぼ日本語をしゃべれるし、荷物も地面につかないように台に置いてくれます。
その上で気配りも抜群にできので、まるで日本にいるかのようです。
これこそぼくが全世代の台湾旅行する日本人に、鼎泰豊をオススメできる理由です。
鼎泰豊は小籠包の味も基準ですが、誰を連れていっても気持ちよくサービスを受けられる安心感があります。
鼎泰豊は高級感あふれ、気持ちよくお金を使わせてくれるから
せっかくの海外旅行。どうせだったらいいところで食事したい!
そんな欲求を持ったことはないでしょうか?
しかも日本より物価の安い国に行くなら、普段はいけない高級感あふれた価格帯のお店もそんな高くないはずです。
しかし、実は台湾だと台湾料理の高級店は多くありません。
日本人向けの場所を言うと、小籠包の鼎泰豊や担仔麺の度小月、台湾料理の青葉、あと火鍋の無老鍋くらいでしょうか?
その中でも鼎泰豊は、圧倒的に日本人慣れしていて、日本語も通じ、予約しなくても待てば食べられるのは鼎泰豊なんです。
ベストではないけど、ベターな選択肢が鼎泰豊だと言えます。
小籠包をあまり食べたことない人は、鼎泰豊で充分に満足できる
あと、ごめんなさい!個人的に思うのですが、ぼくら日本人の台湾ブロガーが競い合って、いろんな小籠包屋さんを探して記事を書くところにも問題があると感じます。
正直、初めて台湾に来る人は、別に鼎泰豊で充分なはずなんです。
だってぼくらだって、初めて台湾に来たときは鼎泰豊の小籠包で喜んでいたんですから。
鼎泰豊がいいだ、悪いだ、言っているぼくのような日本人は、あきらかに台湾に行き過ぎて、感受性が鈍っています(笑)
4年前に台湾で鼎泰豊の200元小籠包を食べたと台湾人に言ったら、
「200元!?もっと安くて美味しいところはあるぞ!」
と言われ、せこいヤツだなぁと思ってました
しかし4年後。台北の小上海の130元小籠包をつつき、「コスパ抜群!」とぼくはつぶやいたので、人生どうなるかわからないものです? pic.twitter.com/E58EjPcJ8r
— まえちゃん @台湾トラベルブロガー (@Maechan0502) 2018年10月22日
しかし台湾に長く住み、いろんな小籠包を食べれば食べるほど、小籠包の味で感動できなくなります。
すでに食べ飽きて味に感動できないから、「鼎泰豊は高い!ここは半額だ!1個あたり13台湾ドル(約50円)だ!」なんて通っぽく振る舞っているんです。
日本でたとえれば、関東の人間から見れば、大阪のローカルのたこ焼き店は初めて食べた時はどれも美味しいのに似ています。
でも慣れれば慣れるほど、「大阪の友達が勧めてた道頓堀のわなかがうまい」だの「梅田駅のはなだこは美味しい」とこだわり出して、「アメ村の甲賀流はイマイチだなぁ」と感動できなくのは、ある意味で悲しいと思うのです。
だから、ごめんなさい!台湾で初めて小籠包食べる人は、ちょっと高くても美味しくて、綺麗で、サービスよく、雰囲気いい鼎泰豊で食べたほうが幸せになれる。
一周めぐってぼくはそう感じます。
台湾人は日本に来たら、一蘭を神のラーメンと崇めて食べているから、彼らの意見を聞かなくてもいい
最後に台湾人から見た鼎泰豊の批判的な意見も、参考にしなくていいと書いておきます。
ぼくも長いこと、鼎泰豊に行くべきなのか、悩んでいました。
台湾人の友達はみんな、「他に安くてうまいところがある!フェイク鼎泰豊(鼎泰豊より味が良くて安い小籠包店)で十分だ!」というので、地元の台湾人の意見を聞いたほうがいいのかと思ってたのです。
ただ、台湾人の友達たちが日本に行くとき、とあるラーメン屋チェーン店を神だと行ってありがたがっていたのを知り、ぼくは彼らの意見を参考にするのをやめました。
なぜなら日本に行く台湾人は、「博多ラーメンのチェーン店の一蘭」を神のラーメンだと崇めて食べていたからです。
どうやら台湾人は、台湾っぽい紙に書く一蘭の注文システムや、清潔感あふれる内装、一杯1,000円するけど高級感あるラーメンという部分に価値を見出しているようでした。
……てか、それって台湾旅行にきた日本人が鼎泰豊に求める部分と一緒じゃん。
ぼくはそれを知り、台湾人が鼎泰豊を批判するのは、台湾で日常生活しているから価格に敏感だっただけなことを悟りました。
台湾人が味にうるさいわけではないのです。その証拠に彼らは、日本に来たらチェーン店の一蘭に押し寄せます。
だから、ぼくらが台湾に来て鼎泰豊に行くのをダメ出ししても、どっちもどっちだとようやく3年くらいかけてわかりました(笑)
【鼎泰豊をダメ出しつつ、日本の一蘭には行く台湾人の友達たち】
まとめ
というわけで、どうでしたでしょうか?
ぼくら旅行者はつい、ガイドブックに載っていないお店や地元の人が行くお店に行ってみたいと感じます。
ぼくもよくリクエストされますし、そういうことを望まれるから、ブログに書いたりしていました。
また自分が台湾以外の国に行くと、同じことを望んでしまいます。
でも、そこには落とし穴がありました。地元に住んでいる人のニーズと、旅行者のニーズは全然違うってことです。
旅行者は全くわからない国なので、素敵なサービスも含めて求めています。
しかし、長く住んでいる現地人や外国人は慣れているので、味と値段だけにこだわることが往々にしてあるんです。
ここに罠があります。
多くの外国人にオススメされる初心者向けの鼎泰豊は、それなりのクォリティーや味、サービスの実績があるので、ぼくはやっぱり王道はすごいと考え直しました。
有名店だからと遠慮せず、鼎泰豊を基準にしてさぐると、台湾らしさが見えて来るはずです。
それでは楽しい台湾旅行を!
ではまた。
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