あなたはロケット花火に当たると、その年の厄が落ちるという、台湾のクレイジーなお祭りを知っていますか?
どうもこんにちは。台湾在住4年目のまえちゃん@Maechan0502です。
さて台湾では、旧正月から数えて15日目に元宵節(げんしょうせつ・ユエンシャオジエ)というお祝いの日があります。
台北では願いごとを書いたランタンを飛ばし、ロマンチックに空を見上げるんですが……、
台湾の台南の塩水地方では、ロケット花火を当たりに行く、危険極まりないお祭りが行われているんです。
ぼくもそのお祭りに参加して、今年で5回目になりました。
クレイジーな祭りに毎年参加するお前のほうが狂ってる!というお叱りの声がありそうです。
ということわけで、この台湾の台南のロケット花火祭りこと、鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)(イェンシュイホンバオ)を2020年のレポートを紹介します。
ではどうぞ。
鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)(塩水ロケット花火祭り)とは?
その前に軽く鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)(塩水ロケット花火祭り)の歴史を紹介します。
この鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)、実は200年も伝統があるお祭りです。
もともと港町だった台南の鹽水は、200年前に漁港から移住する人が集まり、疫病が流行ってました。
(当時の移住者の大半は、中国大陸からの人です。)
1日あたり2人も亡くなるほどひどかった、当時の状況。
それを三国志で有名な関羽様にお祈りしたところ、
「元宵節の3日前から私の像を引き連れて、町中を爆竹鳴らして回りなさい。そうすれば病気はおさまるから」
とお告げがあったそうです。
そこで鹽水の住む人たちが爆竹を鳴らして街を練り歩いたところ、なんと流行病(はやりやまい)はおさまりました。
実はこれ、科学的にも根拠があります。
爆竹を鳴らしたことにより、硫黄の成分や高温になった空気がウイルスをやっつけた。
と現代の日本の学者さんが説明しているそうです。
(以上、台北ナビの鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)の記事より要約させてもらいました。)
2020年2月現在。台湾でも日本でも、中国の武漢で発生したコロナウイルスが流行っています。
コロナウイルスに効果あるか分かりません。
(もしコロナウイルスをやっつけられるとしても、効果があるのは、このお祭りをやっている鹽水地方だけでしょう)
ただ、縁起的にはまさにピッタリのお祭り!
今年はいつも以上に気合が入る!
ということで、今年も喜び勇んで台南の鹽水まで行ってきました。
鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)でロケット花火に当たるための装備
【鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)の会場で売っている装備】
鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)で当たるなら、フル装備が必要です。
当たると本当に痛いし、火傷する恐れもあります。
2021年に行こうと思っている方は、ロケット花火を防弾するため、防弾用の服を持って行くことをオススメしたいです。
ちなみに鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)の会場で、主な装備は買えます。
・ヘルメット (400元)
・防弾用の服 (900元、1,500元)
・手袋 (10〜20元)
・2枚履きのジーンズ (1枚400元)
・タオル (40元)
・耳栓 (20元)
2020年、会場で売っている装備の値段は、上の通りでした。
街中のスーパーで買ってもそんなに安くなりません。
時間を節約するために、太字の装備を会場で買うのはアリだと思いました。
(現地でヘルメットも買ったほうが、プラスチックを巻いたりして、改造してくれます)
あと日本の消防士の格好(コスプレ)すると、「お!日本人!」と分かり、お祭り現場の台湾人の食いつきが上がります(笑)
もっとインパクトを出したい人は、日本から日本人だとわかる防火コスプレをするのをオススメしたいです。
ぼくも普通の格好に飽きてきたので、来年はコスプレしたい!
と、今回日本の旗を持ってきている参加者のひとを見て感じました。
台南から鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)への行き方
鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)は台南市のなかで、けっこう田舎で開催されるお祭りです。
台南市でやるお祭りですが、距離的には嘉義市のほうが近いと言えます。
またお祭りの最寄駅の新營駅から、会場までバスで30分ほどかかります。
2020年の移動したスケジュール
・16時50分 台南駅から新營駅まで自強号で向かう
・17時15分 新營駅に到着
・17時30分 新營駅のバスステーションから鹽水までバスに乗る
・18時 会場に到着
2020年、ぼくはこんな感じのスケジュールで移動して参加しました。
ぼくはすでに装備を持って参加していたので、この予定だとけっこう時間的にギリギリです。
初めて参加する人は、会場に17時くらいに到着したほうがあわてなく済むかなと感じます。
鹽水への詳しい行き方と移動料金の値段は、過去記事があるので、そちらを参考にしてみてください。
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18時半 鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)の会場で船型の発射台を発見
ここから2020年の現地レポートに移ります。
まずぼくはバスを降りて、武廟(ウーミャオ)を目指しました。
武廟(ウーミャオ)とは、三国志の関羽をまつっている中国のお寺(廟)です。
関羽さまはこの鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)のきっかけになった神様なので、毎年19時からこの会場で激しいロケット花火が行われます。
なので、ここを目指したのですが、途中で大きな発射台を発見しました。
なんと船の形をしています!
2016年から毎年参加していますが、こんな豪華な発射台をぼくはは初めて見ました。
「今年の鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)はすごいかもしれない」と予感がしたのは、早くもこの頃からです。
19時 武廟到着 花火が上がる
ヤバい。
今年の鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)は2020年だからかわからないけど、すごい豪華です。
なんか今年は来てよかったなと、本当に思いました。 pic.twitter.com/ELm7cBXJg4
— まえちゃん @台湾トラベルブロガー (@Maechan0502) February 8, 2020
19時にぼくは関羽さまがまつられている、武廟(ウーミャオ)に到着しました。
ただ19時ちょうどにロケット花火がおこなわれるのではなかったようです。
ロケット花火は30分くらい後に始まりました。
その間に待っていると、後ろから大きな音が!
振り返ると、先ほどの船の形をした発射台があった場所から、豪華な打ち上げ花火が打ち上げられています。
この場所で行われたロケット花火もすごかったし、どうやら2020年は気合が入ってるようです。
2020年でゾロ目だからでしょうか?
理由はわかりませんが、花火がとにかく豪華でした!
19時半 武廟前でロケット花火開始!
先ほど #鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り) を武廟で参加!
今年は例年に比べてハードな気がしました
続いてグラウンドに参加です? pic.twitter.com/uAoplFrpmT
— まえちゃん @台湾トラベルブロガー (@Maechan0502) February 8, 2020
台南の武廟前の #鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)
3回目がけっこうハードでした
今年は花火と路上のロケット花火が気合入ってる気がします
いやー、来てよかったです!
続いてグラウンドに移動します? pic.twitter.com/Vcu20SuilG
— まえちゃん @台湾トラベルブロガー (@Maechan0502) February 8, 2020
19時半。武廟前でロケット花火が始まりです!
ここでは3回に分けて、ロケット花火がおこなわれました。
これでもか!というほど爆竹を鳴らし、バッコンバッコンとロケット花火を打ち込む主催者。
それに重装備を着て、当たりに行く台湾人。
怒号のように叫ばれる台湾語(中国語ではない)を耳にしながら、「相変わらずすごいな……」と、ぼくは圧倒されました。
今年の武廟は、例年に比べて人が少なかった気がします。
しかしそのおかげで前に行けて、ぼくはバッチリ動画を撮ることができました。
20時40分 グラウンドに足を運び、メインステージを体験する
鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)は、20時半からグラウンドでイベントがあります。
台湾や外国から招いた来賓(らいひん)が、ネットを張り巡らされた安全な席に座り、ロケット花火の発射を見るのです。
ここには司会もいるし、台南市長もくるので、まさにメインイベントだと言っていいでしょう。
ぼくもだいたい20時40分ごろに到着して、待ち構えていました。
ちょっとびっくりしたのは、今回はサブ発射台があったことです。
ふだんは大きな発射台が3つあり、それに当たりに行きます。
しかし、今回は発射台と来賓(らいひん)席の間にサブ発射台が用意され、2回もロケット花火を撃っていました。
他にも英語のアナウンスもあったし、年々ロケット花火の量が増え、国際化が進んでいるのを感じた2020年の鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)です。
先日の台湾の台南で行われた鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)のメインステージ
ロケット花火が飛んでいく様子をスローモーションで撮影してみました
いやー、綺麗ですね?
(当たるとめっちゃ痛いけど?) pic.twitter.com/1UlVC98Wr7
— まえちゃん @台湾トラベルブロガー (@Maechan0502) February 11, 2020
ロケット花火の発射は、21時15分ごろから始まり、3台が連続発射!
こちらは最前線に行きやすく、ぼくは手や足に当たり、本当に痛かったです……。
ロケット花火の量が多く、だいたい1台の発射台につき、10分間くらいやっていたでしょうか?
ここも例年に比べて、かなりパワーアップしていたように感じました。
23時ごろ ご飯を食べる
鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)のお祭りのなかには、夜市も同時開催されています。
10分くらいかけて歩くストリートに、ご飯や飲み物の出店、おもちゃ、買い物、ゲームができる場所がところせましと集まっていました。
どうやら「鴨肉油飯」という食べ物がここの近くの名物らしく、やたらと夜市ではこのお店が多かったです。
鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)といえば、鹽水意麺が有名なので、「鴨肉油飯」には初めて気づきました。
量が多く、味のしみたご飯が美味しかったので、お腹が減った人にはオススメです。
深夜0時以降 路上でやるロケット花火祭り(ゲリラ作戦)に参戦
深夜0時以降になると、メイン会場も片付けが終わり、夜市もだんだん閉まって行きます。
しかし鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)は、明け方まで続くお祭りです(笑)
お店が閉まっても、鹽水(塩水)の街のあちこちでは、ロケット花火が打ち込まれ、それに当たりに行く猛者がいます。
そしてこちらの方が痛いんです!
理由は参加者が少なく、盾になる人があまりいないのと、簡単に前に行けるのがあるでしょう。
ぼくは深夜1時に以前、自分のイベントに参加してくれた方が来ていたので、合流しました。
路上には、ロケット花火の発射台にもう少しバリエーションがあります。
ここでは円柱になった全方向に浴びせられる発射台を目撃したり、ロケット花火発射台の近くに行き、浴びたりしました。
ストリートのロケット花火は、簡単に前に行けるので痛い!
また遠くから飛んでくるロケット花火もあります。
それはロケットが加速した勢いと、爆発が加わって、より自分たちの装備にダメージを与えてくるので要注意!
今年も凶々(まがまが)しいゲリラ作戦のようなロケット花火を浴び、至近距離で爆竹のうるさい音を堪能しました……。
というわけで、深夜2時に引き上げて、タクシーと高速バスで、ぼくは帰宅の途についたのでした。
まとめ 2020年の鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)は花火の豪華化と国際化がちょっと進んでいた
というわけで、2020年の鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)のレポートは以上です。
今年は例年に比べて、
・ロケット花火の量が多い(例年に比べて)
・打ち上げ花火が豪華(けっこう派手)
・英語のアナウンスもあり(国際化が少しだけ進行)
というのが大きなポイントだと感じました。
打ち上げ花火は遠目から見ていても楽しめるので、初心者の面白いんじゃないでしょうか?
でも相変わらずロケット花火の量が多いので、中途半場な服装で行くと怖いのかなと感じます。
装備を揃えると、5,000円くらいかかるので、なかなか行きにくいお祭りかもしれません。
ですが、今後も当ブログではこのクレイジーなお祭りを追いかけ続けます!
それでは楽しい台湾旅行を!
ではまた。
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