大量のロケット花火が約1分間襲いかかってきたら、あなたはどうしますか?
こんにちは。戦場カメラマンのまえちゃん@Maechan0502です。
さて世界には大量のモノや液体を投げるお祭りが数多く存在します。たとえばスペインには大量のトマトを投げつけるラ・トマティーナというトマト祭りがありますし、インドにはホーリーという色粉や色水を掛け合う祭りもあります。水鉄砲やバケツを使って水をぶちまけ合うタイのソンクラーンも有名でしょう。
しかし台湾の台南に住むぼくから言わせてください。どれもヌルいよ!!と。
だってここ台南にはロケット花火を参加者に向かって発射する鹽水(塩水)蜂炮というクレイジーなお祭りがあるのですから。
そしてつい先日体験してきましたが、めっちゃヤバかったです……。リアルに青あざを負い、着てたものはゴミ箱行き。一歩間違えば丸焦げチキンになるところでした。
だけどめちゃめちゃ楽しい大満足なお祭りだったので、その1日体験レポートを紹介させてもらいます。いやー、前回チラッと載せた前夜祭の動画はイントロ (前奏)に過ぎなかったので、今回もっとおかしい1分間大量のロケット花火を浴びてきた動画を撮ってきました。
ではどうぞ!
午後5時半 鹽水(塩水)の会場に着く
さてこの鹽水(塩水)蜂炮は2日間に渡って行われます。両日参加したぼくですが、楽しくてヤバいのは間違いなく2日目の元宵節当日です。
電車とバスを乗り継ぎ、ぼくらは1時間くらいで台南駅から鹽水(塩水)蜂炮の会場の鹽水(塩水)までやってきました。
今回一緒に参加したのは右からぼくの高校時代の友達のしんさく、一緒のゲストハウスに泊まっていたえいちゃん、そしてゲストハウスでお手伝いをしている師匠と呼ばれている方です。
大量のロケット花火に当たって厄を落とすために、みんな気合い入れて防火服を着込んできました。
さっそく会場の中心地へ向かいます。……と街中に入っていったら、見てください!もう花火が!!
……じゃなくて、綺麗なお姉さんがお寺の前で踊っています!!
どーなってるんだ!台湾!この祭りは花火だけじゃないのか!?白人もめっちゃ楽しそうに撮ってるし!!
ダンス ショート ver.0:14秒
ダンス ロング ver.1:10秒
でも実はこれ、怪しいように見えますが、れっきとした台湾の宗教行事なんです。台湾では神様がかなり人間くさいため、このダンスも神様が喜んでくれるからオッケーなんだとぼくは知りました。
前の日に別の場所で台湾のダンスカルチャーを初めて目撃した友人たちもこの笑顔。
いやー、遊び半分で厄を落とすためにロケット花火浴びるより、真面目に台湾の踊りに関する宗教行事の勉強をしたい!
と、非常に異文化の宗教に興味が湧いたぼくらは、「とりあえず昨日ダンスしてた場所に向かおう!」と北門路に向かいました。
だがしかし!この予想は大ハズレで、とんでもない火薬量の花火と遭遇してしまったのです。
午後7:00 北門路の超弩級ロケット花火弾を浴びる
午後7:00。前日にセクシーダンスが繰り広げられていた北門路という中心地にきたぼくらでしたが、残念なことにどこを見てもダンサーのお姉さんはおらず!!
これではセクシーダンスが見れない!台湾の宗教行事が学べません!!
代わりに見つけたのは、ロケット花火の発射台となんかヤバいくらいの量のロケット花火……。
あのー、前日に浴びた花火の量の2倍くらいあるんですけど……。
これを浴びるには完全防備しないとヤバいので、ぼくらはヘルメットを被り、肌を露出しないようにタオルを巻きました。
そして最前列付近に陣取って、ロケット花火を浴びる準備を整えました。
しかし「これで最前列に居れば大丈夫でしょ」と自分たちは思っていたのですが、たまたま周囲にいた日本語のできる台湾人から「キミらの装備は薄くて燃えやすいから、もっと後ろのほうがいい」とドクターストップが。
別の場所で撮った最前列用の格好。
見てみると、その人たちは消防士のような格好をしていて、ぼくらとレベルが違います……。そしてその言葉の意味をぼくらは数分後に身を以て理解したのでした。
0:10秒
0:51秒
打ち上げ花火と共に発射されるされる異常な量のロケット花火。一瞬のうちに暗闇は消し去られ、紅い閃光が乱れ撃ちされました。
中にいるぼくは3列目くらいなのに、容赦なく肩や二枚履きのジーンズに当たります。痛い!!何これ、マジで激痛なんですけど!!
1分くらい白夜みたいなロケット花火の中に包まれ、「もう早く終われ!!」と自分から突入したのに、ぼくは怒っていました。
本当に容赦ないです、鹽水(塩水)蜂炮……。
1分後に終わり、まわりの人のタオルに引火してるのを見て、さらにゾッと縮みがあるぼく。そしてアドバイスをくれた台湾人に心の底から感謝しました。
いやー、本当に丸焼きチキンにならなくて良かったです。
午後9:00 メインステージの鹽水(塩水)國中に参戦する
続いてぼくらはメインステージと呼ばれる鹽水(塩水)國中エリアに参戦してきました。ここは来賓客の席もあり、テレビ中継もされています。
台南市長の頼清徳さんも来てました。余談ですが、台湾ではこの台南市長が日本の俳優の大沢たかおに似てるということで、かなり噂になっています。
そして気付いたら、日本のテレビ局も!『世界の果てまでイッテQ!』の撮影だったようで、芸人のイモトアヤコさんやあばれるクンも参戦してみました。
しかしこちらのメインステージのロケット花火はぶっちゃけショボかったです。
0:26秒
なんせここの発射台のロケット花火は斜め上を向いているので、先ほどの真横に積まれた北門路のロケット花火と比べると迫力が足りません。
しかもドンドンロケット花火が発射台のカバーに当たっているので、斜め上に向いてるロケット花火の威力はさらにそがれます。
致命的欠陥過ぎるでしょ!
すぐ近くにいた『世界の果てまでイッテQ!』のイモトアヤコさんが「アブねぇよ!」とキレてましたが、最初にぼくらが浴びたロケット花火のほうが危険だったので、なんか物足りません。
一緒にいた日本人の友達たちと「今の場所だけビデオで使って、編集で危なく見せるなら、本当にこの祭りの危険さを伝えてないな」と話しながら、ぼくらは花火を眺めていました。
しかしメインステージの花火が終わって気付いたら、
ぼくのヘルメットにロケット花火が突き刺さっていました……。
しかも油断して目元をヘルメットで隠してなかったので、当たりどころが悪かったら失明してたかもしれません。
ええ、すみません。油断は禁物ですね。
だけど懲りないぼくらはまだ物足りなかったので、路上でやっているロケット花火発射台に向かったのでした。
午後10時15分 ストリートのクレイジーDJブースに突入。そして可愛い台湾人ダンサーとまた遭遇!
鹽水(塩水)蜂炮はメインステージなんかより、路上 (ストリート)のほうが面白い!
それがぼくらが今回参加した結論です。メインステージを後にし、ぼくらはとんでもないストリートDJイベントに遭遇してしまいました。
0:20秒
ストリートでダンスしてるんです!!ええ、ロケット花火飛ばしたり、爆竹足もとで鳴らしながら!!
クレイジー過ぎる……。さすがにロケット花火飛ばしている時は誰もダンスしてませんでしたが、でも爆竹くらいなら踊っていました。
しかし危険地帯だったDJブースでしたが、ここで近寄りたくなってしまう罠が!!嬉しいことに隣にはビールを売っている綺麗な台湾美女たちがいたんです!!
1:16秒
ビールを売るためにDJブース前でサービスのダンスをする台湾人ハイネケンガールたち。
ええ、台湾って本当にいいですね。
単純なぼくらは3本で200元 (約680円)のハイネケンとバドワイザーを買い、一緒に写真を撮ってもらいました。
うん、日本にいた時はわからなかったですが、ようやくぼくも台湾でキャバクラやアイドルにハマる男性の気持ちがわかった気がします。
いやー、なんか痛過ぎるロケット花火と台湾美女という「天国と地獄」を交互に見させられている気分です。
しかしぼくらの運命なのか、この後バスで帰ろうとする帰宅途中の最後に、最初の北門路レベルの超弩級のロケット花火の発射台と遭遇したのでした……。
午前0:30 この日ラストかつ最大級のロケット花火台と遭遇……。
綺麗な台湾人のお姉さんと写真も撮ったし、もう帰ろう!
ついに満足したぼくらは、タクシーを拾うために大きな通りへと向かいました。しかも帰り道の途中で2台ほど小さめな発射台があったので、そちらに当たりにいき、痛い目見たからもう満足した!と思ったその時に、この日最大級のロケット花火の発射台を発見してしまいました……。
興味本位で動画を撮るために近づいてみたら……、
なんでしょうか?これ?最初の北門路で浴びた1分間レベルの量のロケット花火なんですけど……。
そして「もう最後なんだからブログの取材がてら浴びてこいよ。オレは動画撮ってるから」という高校時代の友人の言葉でしぶしぶぼくは中に向かいました。
1:07秒 ぼくらが撮った中で一番すごい映像です
……うん、やっぱ痛過ぎる!! 3列目くらいにいたから上半身は当たりませんでしたが、2枚重ねのジーンズにバンバン当たり、泣きそうになりました。
てか、本当にこんなのでロケット花火に当たったらぼくの厄は落ちるんですか?
最前列にいた台湾人の背中がこの花火のエグさを物語っているように、本当にこの量のロケット花火はヤバかったです。
そして高校時代の友人の元に帰ってみると「ゴメン、オレのところまでロケット花火飛んで来たから動画撮れなかったわ!」と言われ、(それなら一緒に浴びようよ!!なんでオレだけ!!)と心の中で彼を恨んだのでした。
※注 最後の動画は一緒に行ったゲストハウスに泊まっているえいちゃんに撮ってもらいました。ありがとう!
午前0:45 終了!そして被害状況報告
というワケで、最後の最後に一番キツいロケット花火を浴びて、ぼくらの2016年鹽水(塩水)蜂炮は終わりました。
被害状況を報告しますと、
こんな感じで3列目くらいだと全身には浴びませんが、当たるとエグくめくれました。大きな穴は合計で9個くらいでしょうか?
ぼくの着ているのは総合スーパーのカルフールで買ったナイロン製の厚手のパーカーです。これだと貫通まではしませんでしたが、裏のオレンジ色の部分まではめくれました。またナイロン製は燃えやすいので、来年参戦する人は着ないでください。
ぼくのようなアホなマネはしちゃダメです!!
前線でも数列下がるとあまり被弾しませんが、当たった時は激痛が走りました。
またジーンズを2枚履いたはずなのに、帰って脱いでみたら腿にはこのダメージ。翌日もっと腫れました……。
そして翌日は本当に疲れが抜けきれずにボロ雑巾状態で、参加したみんなとマッサージ屋に行きました。
しかしお祭りとしてはぼくが過去に参加した日本の祭りやオーストラリアのイベントなんかより、比べてモノにならないくらい楽しかったので、本当にオススメです!
こんな楽しいお祭りが台湾の台南にあるとは!!ぜひぜひ来年はもっと多くの日本人に楽しんでもらいたいので、また書ききれなかったお祭りの出し物や行き方・帰り方、注意点、花火を浴びるための防具の買い方を紹介したいと思います。
それでは最後に、一緒に行ってくれたぼくの高校時代の友人のしんさく、ぼくのブログを読んでくれて台南のはむ家に泊まりにきたら一緒に行くことになったえいちゃん、そしてはむ家のヘルパーで鹽水(塩水)蜂炮経験者の師匠、本当にありがとうございました!
また来年もチャンスがあれば、行ってみたいと思います!そして日本からももっと来てほしいです!一緒に楽しみましょう!
ではまた。
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