いま台湾で東南アジアの労働者があふれている現実を知っていますか?
どうもみなさん、こんにちは。台湾旅行を終えて日本に帰国してきたまえちゃん@Maechan0502です。
ぼくは2014年の11月と12月に台湾へ観光で行ってきました。そこで台湾人の友達のフィーリンに会って桃園市の街中を歩いてた時に彼女はこう言ったんです。
「見て、ここの通りにいる人、肌の色が違うでしょ?台湾の工場に働きにきてるタイ人やベトナム人の労働者だよ」
言われてみると、たしかにその道路には中国語ではなく、ベトナム語やタイ語があふれて、アジアンスーパーマーケットがありました。
それからぼくは注意して台湾の街を歩くと、台湾がいま出稼ぎ労働者(つまり実質上短期的な移民)を受け入れている事実に気付いていきます。
そして電車での出稼ぎ労働者のマナーの違いを観察していると、「いまの台湾は日本の移民を受け入れたあとの未来なんじゃないか?」と感じるようになったんです。
今回はぼくが台湾で見た「外国人を受け入れる」という現実を紹介します。
なぜ台湾は外国人労働者を受け入れているのか?
そもそもなぜ台湾はタイ、ベトナム、そしてフィリピンなどから労働者を受け入れているのでしょうか?
それは台湾人が肉体労働系の仕事に就きたくないからです。ぼくの友達である台湾人のリリー(28歳)は以前こんなことを教えてくれました。
「台湾の老人介護施設ではフィリピン人が働いてるの。私もそこで働いていたけど、キツい肉体労働はフィリピン人とかの仕事だよね。だって台湾人は働きたがらないんだもん。」
彼女はそう言いました。たしかにぼくが低賃金で介護系の仕事に就きたがらないように、台湾人も同じ気持ちのようです。
そして問題なのは、台湾人の若年労働人口が急速に減っているという事実でしょう。
台湾の0歳児から5歳児までの人口を見てみると、1980年あたりは2,500,000人だったのが、1990年あたりでは2,000,000人を切り始め、2005年は1,500,000人、そして2010年には1,300,000人まで落ち込みました。
単純に台湾の若者の労働者は30年前と比べて、半分に減っているのです。
参考資料:台湾の少子化と政策対応
豊かになった国の若者は昔のように労働系の仕事をやりたがらず、別のオフィス系の仕事や頭を使う仕事を選びたがります。
そして労働人口が減った国が選ぶ道が、他の国から労働力を輸入することです。それが出稼ぎ労働者であり、長期的に見れば移民という選択肢になります。
もちろん出稼ぎ労働者はおカネを稼ぐためにきていますから、その国にとけ込もうとする努力をしません。仮に理解があっても文化のバックグラウンドが違うから、摩擦が増えてしまいます。それをぼくは台湾の電車の中で目撃しました。
台湾の電車の優先席に対する意識の高さと、外国人労働者のマナーの悪さ
どんなに混み合っていても台湾人は優先席に座らない
ぼくが台湾でビックリしたことに、電車の中での優先席のマナーの高さが挙げられます。写真を見てもらうとわかるのですが、台湾ではどんなに電車内が混んでいても、優先席に台湾人の若者は座りません。
なぜならそこは老人や妊婦さん用の席だからです。日本のように空いていたら座っていい席ではなく、身体の悪いのための専用席なんです。ぼくも初めは知らずに座り、恥をかいてしまいました。そして台湾人のモラルの高さにビックリしたのを覚えてます。
しかしその後電車の中で注意して見ていたら、そこに遠慮なく座る人たちがいました。そう、東南アジアから来ている出稼ぎ労働者です。
彼らには平気で優先席に座り、電話をしたりしてしまいます。おそらく漢字も英語も読めないから、そこが優先席だということに気付いてないのでしょう。それか最初のぼくと同じように「席が空いているんだから座ればいいじゃないか」という意識なのかもしれません。
もしこれから日本が海外から労働者を受け入れたら、こうやって文化の違いからくるモラルの意識でぶつかることでしょう。さてその時ぼくらはどう考えればいいんでしょうか?
でも台湾に働きにきてる外国人労働者の気持ちもぼくはわかってしまう
台湾で会ったフィリピン英語留学していた時の英語の先生
しかしぼくは外国人労働者の気持ちもある程度わかります。それはぼくが台湾に働きにきているフィリピン人と知り合いだからです。ぼくがフィリピン英語留学をしていた2013年の5月から7月の時期に、同じ学校でその先生は働いていました。
いま現在フィリピン英語留学は大企業や大学などから新しい英語の留学先として注目されています。
フィリピンにおいて英語の先生という職業はエリート層に当たります。先生たちは大学4年間でみっちり英語を学び、そして日本人や韓国人経営の英語学校で働くのです。
そしてその月給は約1万ペソから1万5000ペソ(約2万6000円から4万円)になります。
しかし台湾の工場で働けば、月給6万〜7万円はもらえるでしょう。
どんなに頑張ってフィリピンの大学で英語を勉強したところで、海外に出て工場の単純労働する給料はそれを上回ってしまいます。途上国のエリートの給料は先進国の単純労働者の給料に負ける。これが世界の現実であり、グローバル化なんだとぼくは肌で感じました。
そしてもちろん台湾の工場で働いているフィリピン人の先生のフェイスブックには、フィリピンにいる夫と子どもの写真が載せられています。家族のために長期間海外で働いている彼女の生活を見る時、単純に相手に「この国から出ていけ」と言っていいものではないとぼくは感じるんです。
ぼくがこれから日本が選ぶであろう移民政策について感じること
さて最後にぼくの考えをそのまま書いてみます。
「日本が移民を受け入れるべきか?」
この議論はもう選択肢がないです。日本は若年者労働人口が減っているんだから、台湾みたいに単純労働してくれる移民(もしくは外国人労働者)を受け入れるしかないでしょう。
ぼくだって低賃金で工場や介護現場で働きたくありません。移民を受け入れたくないという人は、それ以外で労働者をいますぐ圧倒的に増やす方法を教えてほしいくらいです。
労働者はいますぐ必要なのに、その国で生まれた若者は単純労働で働きたがらない。そして募集をかければ海外から安くて、その国の若者より働く気がある人が手に入る時代が来ている。
それがグローバル化の時代です。そしてぼくはフィリピンと台湾でリアルに感じてきました。
そして次に起こる文化的摩擦。これはどうしたらいいのでしょうか?きっと多くの日本人が移民を受け入れたら怖がると思います。
これはぼくが台湾の台北駅で撮ってきた写真です。ぼくは台北駅にたくさんのマレーシア人や他の国の人々が座り込んでいるのにビッックリしました。移民を受け入れたら、台湾のように駅の階段に外国人が座り込む光景が、日本の渋谷駅でも起こるかもしれません。
みなさんはこの光景をみてどう思いますか?
人は理解できないものに対して恐怖を感じます。言葉が通じない、着ているもののセンスが意味不明。なんで地べたに座るんだ?
3年前のぼくはあきらかに怖がる人間でした。でもフィリピンとオーストラリアに3ヶ月間、1年間住んでみて、いろんな国の友達ができました。
ぼくにはイスラム教徒のマレーシア人の友達もいるので、こういう人のバックグラウンドを友達を通じて聞くことができます。フィリピン人の先生もそうです。コミュニケーションを取って自分の世界が広ければ、恐怖を感じることは少なくなるはずです。
「これから受け入れるであろう移民の国の人を、どれだけ自分たちと同じ普通の人たちだと感じられるか?」1人1人の力が問われています。
とてつもなく難しいことで、ぼくも台湾で東南アジアの人々のマナーの悪さに怒ったこともあります。でも振り返ると外国人労働者にも家族がいて、そのために働いているという現実も知っています。
それがフィリピン英語留学をして台湾人の友達ができたからこそ、労働者側のフィリピン人と受け入れる側の台湾人、両方の立場がわかったぼくが伝えたい視点です。
移民や外国人労働者の受け入れを解決する問題は、ぼく1人で解決策を出せる問題ではありません。そして労働者側、受け入れる側に友達がいると、すぐに「出て行け!」と言えなくなる問題です。これから移民を受け入れたらもっとひどく外国人排斥運動が起こるかと想像ができますが、受け入れる前にこの現実があることを伝えたいです。
みなさんはどう感じますか?1人1人が身近に感じることこそ、日本で受け入れる準備として大事なことだと思います。
ではまた。
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