自称親台で嫌韓嫌中の人。実は台湾好きではなく、韓国中国が嫌いでもない説を唱えたい

なぜ台湾が好きと言いながら、嫌韓嫌中を一緒に語る人がいるのか?

10年くらいずっと疑問だったことに、ようやく自分なりの仮説を立てみました。

さて、このような主張をする人を、TwitterやYouTube、Yahoo!コメントで見かけた人は多いのではないでしょうか。

「台湾人は優しくていい。それに比べて、中国人や韓国人は〜」

中国人や韓国人、在日韓国人や朝鮮人のルーツを持つ人も嫌な思いをするでしょう。台湾人も比較されて言われてるので嬉しくありません。

何よりヘイトな言葉に傷つくはずです。ぼくもいろんな国やルーツを持つ友人がいるので、こういう言い方は良くないと思います。

でも、こういう人たちを10年間かけて観察して、ぼくは思ったのです。

「もしかしたら、この人たち、別に台湾人のことを好きでもないかも。けど、中国人や韓国人を嫌いでもないのでは?」

今回はこの仮説を紹介してみます。この記事を読んで、最後の解決策を見ることで、少しでもヘイトに傷つく人が減れば幸いです。

【※】一番最後に記事の要約と結論があるので、早く知りたい人はそちらをどうぞ。

目次

自分のYouTubeライブで視聴者と深く関わり、違和感を覚える

ぼくがこの問題を深く考え始めたのは、週1のYouTubeライブがきっかけでした。

ぼくは台湾オンエアというYouTubeチャンネルを持っています。

YouTubeライブで、この1年間ほど台湾について話してきました。

いつになったら台湾に行けるのか?解禁されたらどこに行きたいか?好きな台湾の食べ物は何か?

大多数の名誉のために言っておきますが、非常にいい方々に囲まれて、楽しくやってきました。

でも、ごくたまに場の空気を読まない人間が出てきて、YouTubeライブの会話を壊されてきたのです。

実際にYouTubeライブであった例を話しましょう。とある初老の男性がおり、自分の好きな台湾を挙げて、勝手にチャットを連投する人がいました。

「台湾の宜蘭のかき氷屋さんが美味しいよ!そこが一番!ありがとう!」

こんな感じのチャットです。

ぼくはそれを受けて、「台湾のかき氷は美味しいですよね。年中暑いので、かき氷屋さんが多いんですよ。他の方はどこか行ったことありますか?」と解説しながら、他の人に話題を振ります。

しかし、そのおじさんは他の人が別の場所を出てきても、すぐに否定をします。あそこが一番と譲らないのです。

おじさんの話題はエスカレートするばかりで、「台湾は本省人の国だよ!中国からきた外省人はダメ!」と政治的な話題まで突っ込んできます。

つまり、戦後に中国から台湾にやってきた中国人はダメというヘイトスピーチです。

他にもアラサーの男性で、「台湾は親日国!韓国は嫌いです!」という話を振ってくる人もいました。

おいおい、今まで台湾観光の話をしてたのに、なぜこんなヤバい話題を振り込むんだ?

合コンの自己紹介で、「ぼく、おっぱい星人です!」といきなり女性の前で宣言するようなものだぞ。

ぼくはどう対処すればいいのか?しばらく悩まされてきました。

でも深く関わるにつれて気付かされたのが、ネットの嫌韓嫌中勢の「孤独さ」でした。

台湾好きで嫌中嫌韓の話題を出す人は、人との触れ合いに飢えている

ぼくは自分のYouTubeチャンネルを通して、「自称 親台で嫌韓嫌中の人」と深く会話してきました。

中には直接LINEでやりとりした人もいます。ビデオ電話で話したりもしました。

そこで共通して感じた彼らのバックグランドは、現実社会での人付き合いががうまくいっていないことです。

・実の家族(両親など)と仲が悪い。

・会社で毎日のように上司に怒られている。

・結婚しているけど、奥さんとうまくいっていない。

・すでに友人が結婚していて、独身の自分と話が合わない。

・30代を超えて地方から東京に出てきたので、過去の友達と会えない。

・お金はあるけれど、友人がいないので、お金を支払って海外の夜のお店に行ってる。

こういう人を「孤独な日本人」と呼んでみます。「孤独な日本人」は、普段の生活で怒られたり、無視されている状態です。

学校でシカト(無視)されてる状態と言えばいいでしょうか。

ぼくも中学2年生の時に、仲が良かったグループから数ヶ月シカトされたことがあります。

悲しい話ですが、学校の連絡網の電話でクラスメイトと話すくらいで、シカトされた時の中2のぼくは嬉しくなりました。

それと同じです。こういう人たちは会話のキャッチボールがしたいのではありません。相手から反応をもらうだけで満足なのです。たとえ相手が怒っていても。

ぼくはYouTubeライブで、何度となく一部の孤独な日本人から嫌韓嫌中の話題を振られて怒りました。

しかし、その後も「孤独な日本人」たちは反省せず、同じ話題を振り続けたのです。

次第に、「この人は嫌韓嫌中を話したいのではなく、ただぼくの反応が欲しいだけなのでは?」と思い始めました。

まるで小学生の男子が好きな女の子にちょっかい出して満足するレベルの話です。

一部の孤独な日本人が、台湾好きになり、韓国や中国を嫌う理由

しかし、もう一つぼくには解けない疑問がありました。なぜこの人たちは台湾や韓国、中国の話題に固執するのでしょうか。

アメリカやカナダ、ヨーロッパ系のYouTubeチャンネルはヘイト撒き散らし系の人が少ないです。東南アジアもその傾向があります。

でも台湾、韓国、中国の話題になると、やたらとヘイトする人が出てくるのです。

他のYouTuberの友人と語り、ぼくらが思い当たった答えは、「自分に自信がないから」でした。

ちゃんとした言葉で言えば、「孤独な日本人は自己肯定感が低い」のです。

彼らは職場や家庭で上司や奥さんに怒られたり、現実社会で無視されています。自分に自信がないのも無理はありません。

だから無意識のうちに、自分を絶対に肯定している存在を集めていると感じたのです。

「孤独な日本人」にとって大事なのが、「日本人という属性」です。

職場や両親、奥さん、身近な人から「お前はダメなんだ」と否定されても、日本人であることは否定されません。

この時に台湾がちょうどいいのです。台湾人は、日本人という属性を褒めてくれます。

台湾に旅行すれば、「日本人!いいね!」と言ってくれるし、昔の日本人の行いがよかったと褒める台湾人もいます。

だから「孤独な日本人」は台湾が好きなのです。きっと。

韓国や中国を嫌いなのも同じ理屈です。一部の韓国人や中国人は、歴史問題で絶対に日本人を許してくれません。

自分自身に自信のない人は、日本人であることが最後の砦です。親にも、職場にも否定されてるのに、日本人であることまで否定されたら、もう耐えられない!

だから韓国中国なんて嫌いだ!

「孤独な日本人」が韓国人や中国人と会話せず、ネットの情報だけで嫌韓嫌中になるのは、この構造があると思うのです。

一部の「孤独な日本人」のストレスを紛らわすために、話題として台湾や韓国、中国が消費されているような気がしてなりません。

最後のまとめ

長い文章は読まれにくくなっているので、最後に箇条書きにまとめておきます。

・台湾が好きと言って、韓国や中国嫌いもアピールしてくる人は、実はどちらも好きでも嫌いでもない。

・親台で嫌韓嫌中の人は、家族や職場、友人関係でうまくいっておらず、「孤独な日本人」である。

・孤独な日本人は会話に飢えていて、人からの何か反応が欲しい。

・TwitterやYahooコメント、YouTubeは「孤独な日本人」でも簡単に会話ができ、誰かから反応をもらいやすい。

・だから嫌韓嫌中の話題を出し、まわりの人から反応されるだけで満足している

(言っている本人たちは無自覚で、自分は本当に嫌韓嫌中だと思い込んでる)

・「孤独な日本人」は自己肯定感も低い

(ありのままの自分を認められていない。普段は家族や会社で否定されたり、親に否定された過去がある人が多い)

・自己肯定感が低いと、自分にも自信がないので、日本人という絶対に変えられないものに頼りたがる。

・台湾は日本人(=自信のない自分)を肯定してくれるので好き。韓国や中国は日本人(=自信のない自分)を否定してくるので、絶対に許せない(これも無自覚)

・結論 家族や職場などのうまく行っていない人たちの会話のネタとして、台湾や韓国、中国を消費している。これが親台で嫌韓嫌中勢の正体。

これが正しいかはわからないけど、ぼくなりに観察して出した仮説がこれです。

このヘイトの問題を解決するのは難しいと感じます。

おそらくこれは歴史問題ではなく、現代の日本の孤独さを、台湾や韓国、中国のフィルターで通して表面化しているからです。

(少なくともぼくが関わった5〜6人はそうでした)

ぼくなりに悩んで、いろいろ対話したりしてみたけど、最後は必ずエスカレートして一番ひどいことを言われました。

現状、ぼくの中で無視するのが唯一無二の解決策です。

彼らの人生が孤独なのは可哀想なことです。だからと言って、他人にヘイトを言って迷惑かけてくる人間まで、ぼくらは相手する必要ありません。

心の中はどうあれ、ヘイトの言葉で傷つく人はたくさんいるのですから。

孤独の地獄の道連れを探している人は、無視してブロックすること。

映画や漫画のように話しても分かり合えないのが悲しいところですが、これで傷つく人が減れば幸いです。

ではまた。

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この記事を書いた人

職業HP制作業者、ライター、ブロガー。北海道札幌市在住。ブロガーやライターとして培ってきた取材インタビュー能力を活かし、お客様に自分達の商品・サービスが伝わるHP制作業を営んでいます。

過去に1年間のオーストラリアワーホリ、4年間の台湾在住、コロナ禍で帰国。神奈川県横浜市から北海道札幌市に移住し、暮らしています。

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