ウサギのお肉の味を知っていますか?予想を裏切られる美味しさですよ。
こんにちは。ワーキングホリデーを終えて、日本に帰国してきたまえちゃん@Maechan0502です。
さて山形県鶴岡市大鳥集落に住んでいる、ブロガー兼地域おこし協力隊の田口くん@tagu_h1114_18を訪ねるレポートも3回目です。
今回は生まれて初めてウサギのお肉を食べさせてもらったので、その調理方法と味をレポートさせてもらいます。
では行ってみましょう。
ウサギ汁の作り方
それではまずぼくが体験したウサギ汁の作り方を紹介します。調理時間は下準備も入れるとだいたい45分くらいです。
ウサギ汁の材料
- ウサギのお肉
- 長ネギ
- 厚揚げ豆腐
- ニンジン
- 味噌
- 醤油
材料はいたってシンプルです。変わった材料はウサギだけですね。田口くんは猟銃免許を持っているので、猟銃でウサギを仕留めます。しかし今回は狩りをするチャンスがなかったので、彼が道をクルマで運転していて発見した、ロードキル(クルマで轢かれること)されたウサギを食べさせてもらいました。
念のためにもう一度断っておきますが、彼が轢(ひ)いたのではなく、轢かれたウサギを発見したものです。それを冷凍保存しており、今回ぼくが食べさせてもらいました。
調理手順その1 ウサギの骨をハンマーで叩き、エキスを出す
こちらはさいころステーキ用にカットされたウサギの肉ですが、ウサギ汁にはもっと骨のある部分を使います。そう、ちょっと食べにくいのです。だからまずハンマーでウサギの骨を砕くところが始まります。
この骨の部分から美味しい出汁(だし)が取れるそうです。叩き終わったら一口サイズに切り、沸騰させたお湯に入れます。
調理手順その2 沸騰させたお湯にウサギの肉を入れ、あくを取る
次にカットしたウサギのお肉を沸騰させた鍋に入れ、ひたすらあくを取ります。30分間取ってくれてと言われました。長いよ!と思ったんですが、それ以上にストーブのない台所は寒過ぎました。たぶん気温1度か2度だったはず。
ウサギが食べられる場所は雪国だからなのですが、調理する環境も雪国らしかったです……。
調理手順その3 ニンジンを煮込み、醤油と味噌で味付けをする
あくを取ったら、今度はニンジンを入れます。ニンジンが柔らかくなって食べられる食感になったら、醤油と味噌で味付けです。目分量で入れてください。ぼくらはテキトーに入れたので、豚汁と同じしょっぱさをイメージして味を整えましょう!
じっくり煮たたせます。味噌汁と一緒で、味噌を入れたら沸騰はさせないほうがいいかもしれません。
調理手順その4 味見をしていいと思ったら、最後に長ネギと厚揚げ豆腐を入れる
いい感じに仕上がってきました。と、ここでちょっと味見!ウサギで出汁を取った味噌汁の味はいかに……?
……!?!?!?
うまい!
ダメなグルメレポーターになりましたが、うまい以外の表現が見当たりません。脊髄反射でうまいとしか反応できない……。
田口くん@tagu_h1114_18を見ると「だろ?」というニヤリ顔。
正直に言うとなめてました。すみません。うま過ぎて、この後何度もつまみ食いしてました。
長ネギと油揚げに火が通ったら完成です。
ウサギのサイコロステーキ
次にさいころステーキを作りました。
- ウサギの肉
- 油
- 味塩こしょう
材料は以上の3点。これだとフツーのさいころステーキの作り方より簡単ですね。
焼き過ぎると固くなるので、レアくらいでもいいそうです。
赤みが残っていますが、これでもちょっと焼き過ぎでした。
田口くんが自分で作った天日干しの田口米
そして味噌汁とお肉を揃えたら、ご飯も忘れていはいけません。以前田口くんがレビューしていたご飯釜で炊きました。こちらのお米は彼が自分で田植えして、刈り取り、天日干しにするところまでやったそうです。すごいですね。
最近はもっぱらご飯釜を使っているので、炊飯器はほこりを被っていました。
いよいよ実食!ウサギの味はいかに……!?
さて台所に立ってからおおよそ1時間後。ついに本日の夕飯が完成しました。ウサギ汁とウサギのさいころステーキ。そして天日干しの自家製田口米です。果たしてウサギの味はいかに……?
それでは「いただきまーす!」と口に入れてみました。
まずはウサギ汁です。ウマい!ウマすぎる!ウサギで取った出汁(だし)ってこんなに美味しかったのか!?驚きです。目の覚めるような味噌汁のうまさ。きっと砕いた骨のエキスがほどよく味噌と調和しているのでしょう。
ここ山形県の山奥の大鳥に住んでいる人たちはみんなウサギが好物だと言いますが、それも納得の味です。
ただウサギ汁に入っていた肉は骨にからまっていたので、とても食べにくかったです。そこにはとても手こずりました。これから食べる人がいたら、この面倒くささは頭に入れておいたほうがいいかもしれません。牛やブタとは違う、小動物ならではの悩みですね。
台湾でヘビの肉を食べた時のことを思い出しました。
次にウサギのさいころステーキです。こちらを口に入れて感じたのは、肉質がプニプニして非常に弾力があるってこと。もちろん食感と味は違うんですが、歯ごたえはタコやイカに近いかもしれません。
しかし口に広がる肉のうまみはたしかにお肉!スーパーで売っている安いお肉とは違い、ウサギのお肉は上質だと感じました。
ただ気になったのは、このウサギの肉にじゃっかんの臭(くさ)みがあったことです。こちらはロードキル(動物をクルマでひいてしまうこと)されたウサギを田口くんがたまたま発見し、それを今回食べさせてもらいました。
ウサギは血抜きを早い段階でやらないと、肉に血の臭みがついてしまうそうです。猟をしたウサギだとすぐに血抜きをするので、全く臭みはないそうなのですが、ロードキルされたウサギだと一定の時間放置されていた可能性があります。
そのために肉に臭みがあったのではないか?と言ってました。そういえばぼくもお寿司屋さんで働いていたのですが、「サーモンの下ごしらえの時に徹底的に血を取りなさい」と言われたことを思い出します。
魚の生臭さも血が腐って魚の身に移ったものなので、食べ物の基本は一緒だと感じました。
天日干しのお米も一粒一粒に米の甘みが感じられ、コンビニのおにぎりと比べちゃいけないほど美味しかったです。ぼくの新潟のばあちゃんもコンビニのおにぎりはマズイと言い切っていましたが、米どころにいくとそう感じますね。
まとめ ウサギはまた食べたくなるやみ付きの味
そういえば、ぼくは海外を9カ国まわってきて、変わったお肉をいくつか食べてます。中国とカンボジアで食べたカエル、中国で食べたハト、カンボジアの平壌レストランで食べた犬、オーストラリアで食べたヒツジ、そして台湾で食べたヘビです。
その中でもウサギはダントツに美味しいお肉でした。いいや、ヘタに安い500円くらいの固い牛や豚のお肉を食べるより、ウサギはずば抜けて美味しいと感じます。
もちろんウサギを食べると聞いて、抵抗を覚える人もいるでしょう。ぼくもペットでウサギを飼っている人に「ウサギ美味しいよ!」と勧めたりはしません。
でも山形県鶴岡市の大鳥集落では、ウサギが牛や豚より身近なお肉なんだと思いました。聞いた話だと九州などでは狩猟の対象にはならないそうです。雪原で毛皮が白くなり、雪の上で足跡を見つけられるからこそ採れるお肉です。
世界中にはいろいろな食文化があるんだから、それを尊重して食べることが大事だとぼくは思いました。どこを見ても田口くんの住んでいる大鳥に牛や豚はいないし、街のスーパーに行こうと思ったらクルマで1時間かかります。
それより裏の山に歩いて入ったら、ウサギが見つかるからこそ生まれる違いです。その距離を意識するのがこれから食べる時に大事になるんじゃないでしょうか?
そしていろいろと言いましたが「美味しい」って実感は、あれこれ言う考えを瞬間的に上回ると思う。
「ベジタリアンが大事だ」とか海外でもいろいろ言われますが、ぼくはもう少し自分で味わってから、自然と都会での生活の距離を確かめていきたいです。
とても興味深い体験でした!もてなしてくれた田口くん、本当にありがとう!
ではまた。
【追記】
今は便利な時代で、アマゾンでもうさぎの肉を購入できるようになっていました。
レビューでは「写真と中身がだいぶ違うものが届いて残念だった」という感想も少しあります。
しかし「味は高級な地鶏に限りなく近いです!」、「うさぎ鍋にして食べたら最高だった」という星5つのレビューが並んでいるので、ぼくと同じ感想を持つ人が多いようです。
興味がある人は、送料込みで2,500円くらいで届くのでどうぞ!
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