アフリカのルワンダって国を代表する料理が全然ないから、グルメ巡りができないって知っていましたか?
どうもこんにちは、食べるために海外旅行すると言っても過言ではないまえちゃん@Maechan0502です。
さてぼくはアフリカのルワンダに旅行したんですが、到着してから驚いたことの一つに、ルワンダにはルワンダ料理が「ほとんどない」という事実があります。
現地に住んでいる日本人ブロガーに連れて行ってもらったレストランは、イタリアン、韓国料理、中華料理ばかり。
その上ルワンダに約2年間住んでいる日本人ブロガーのぴかりんには、「ルワンダ料理は1回食べれば充分ですね」と初日に言い切られるではないですか!
ちょっとぼく、わりと食べ歩きが好きなのに、それはないでしょ?!
と思ったんですが、5日間くらい滞在してると本当に数が少なくて、一度食べれば充分という国の料理事情が見えてきたので、今回はそれを紹介します。
日本からアフリカまで行ってぼくがわかったのは、アフリカの食文化ではなく、実は日本の食文化が成り立った興味深さでした。
ではどうぞ。
数少ないルワンダ料理は何が存在するのか?
さてルワンダ料理がなぜ「ほとんどないか?」という秘密を探る前に、ぼくが食べた数少ないルワンダ料理を紹介ましょう。
ブロシェット(ヤギや牛肉などの串焼き)
まず代表なルワンダ料理が、このブロシェットです。
ブロシェットはフランス語で串焼きを意味します。
ヤギや牛肉、ジャガイモ、バナナ、魚を焼いて串焼きにしたものを、ルワンダではブロシェットと呼ぶそうです。
ルワンダのバーでよく出てくる料理で、ルワンダ人はビールと一緒に食べます。
あ、料理というか、焼き鳥じゃんというツッコミはなしでお願いします。
タレと塩が付いていて、ピリピリという激辛トウガラシをつけて食べることもありました。
これはとても美味しかったんですが、ヤギの串焼きがルワンダ料理と言われ、そのシンプルさにぼくは驚かされてしまいました。
ブロシェットになるかもしれないルワンダのヤギさん
アマンダージ
続いてアマンダージです。こちらはルワンダのムシャという村で、青年海外協力隊で派遣されたタケダさんに案内してもらい食べました。
アマンダージは小麦粉を丸めて揚げ、ほのかに甘い味がします。
沖縄のサーターアンダギーに近い味で、なかなか美味しかったです。
ちなみに1個13円でした。
サモサ
奥がサモサ。手前はアフリカンティー
サモサはルワンダ料理というか、他の国でも食べられる料理だそうです。
肉などを練った小麦粉に三角形で包み、油で揚げています。
これも1個13円。
お肉の味がして、これも割と好きでした。
ルワンダビュッフェで食べたキャッサバ
真ん中がキャッサバ
ぼくはルワンダでキャッサバというタピオカの原料になる芋を食べました。
アフリカでよく栽培されているそうで、芋はサツマイモに似ていて、アフリカ人は葉っぱも食べます。
芋は蒸し、葉っぱは煮て調理されたのを、ルワンダのビュッフェで食べました。
キャッサバはルワンダだけで食べられている食物ではないので、正確にいうとルワンダ料理とは言い切れません。
ただ他で食べた料理よりアフリカっぽく、昔から食べられてきた伝統的食材だったので、一応ルワンダ料理に入れさせていただきます。
ルワンダ料理はとにかくシンプルで、数が少ない。けど、なぜ?
というわけで、ぼくが食べたルワンダ料理は以上です。
えー、驚くほど数が少なく、シンプルなことがわかっていただけたでしょうか?
もちろんぼくの滞在日数も少なかったし、ルワンダ人のホームステイすれば、スープや煮込み料理も出てきたようです。
ネットで調べると他のルワンダ料理もあったので、これがすべてとは言えません。
http://www.bashi1111.com/entry/rwanda-cooking-event1
しかし全体的にルワンダの伝統料理の数は少なく、料理の種類も少ないことは事実のようです。
現地の子供に好きな料理を聞くと「お米!」など、料理ではなく原材料を言われてしまうと聞きました。
いったいなぜルワンダ料理は食べ歩きできるほど種類がなく、また多くがシンプルなのか?
ぼくはルワンダの食文化が発展していなないのが気になって、ルワンダに青年海外協力隊制度で2年間住み、専門メディア「ルワンダノート」を運営しているタケダさんに聞いてみました。
http://xn--rck1ae0dua7lwa.com/rwandanote/
1.山ばかりで取れる食材が少ない
最初の原因として挙げてもらったのが、ルワンダの地理的要因です。
ルワンダは四国を1.5倍ほど大きくした国土で、千丘の国と言われるほど、山と谷ばかりで、平地がほとんどありません。
実際に行ってみると、どこも段々畑ばかりで収穫量も少なく、植えられる食物の種類も限られてきます。
取れる食材の種類が少ないと、料理のバリエーションも必然的に少なくなるので、ここに一つの原因があるようです。
2.内陸国なので他の国との交流が歴史的に少なかった
ルワンダはアフリカ大陸の東の山岳地帯に位置しています。
このため山岳地帯で他国との交流があまり盛んでなかったという歴史も関係してるようです。
もし海辺の町であれば、他国から船がやってきて交流や商売が始まります。
食材や資源の交換から始まって、知識や文化の交流が生まれ、必然的にミックスされた新しい文化ができるのは歴史の典型的な流れ。
日本弥生時代に大陸から稲作が入ってきて、それから中国や朝鮮の影響を受けてきました。
さらに明治時代には西洋料理が入ってきて、オムライスやすき焼きなどの洋食が生まれたのは、誰しも知る歴史です。
しかしルワンダには輸出できる資源もあまりなく、山岳地帯で人の行き来も少なかったことから、他国との交流が少なくて新しい食文化も生まれにくかったようでした。
3.植民地時代の宗主国がドイツ、その次がベルギーだったから
ルワンダは1800年代からドイツ、ベルギーに植民地支配されてきました。
だいたい植民地支配された国は支配した国の影響を受けるものです。
台湾も日本の影響でおでんや鍋焼きうどんが台湾料理として残っていますし、ベトナムも植民地支配したフランス料理の影響を受けています。
でもドイツ料理といえばソーセージやハンバーグ、ビールのイメージだし、ベルギー料理もベルギーワッフルやチョコレート、ベルギービールなどイメージで、すごく美味しい料理は思いつきません。
だからルワンダも食文化でいい影響を受けなかったのではないか?
それが現地の日本人やルワンダで唱えられている一つの仮説でした。
ちなみにドイツ・ベルギーの両方に共通しているのはビールが美味しいことです。くしくもルワンダにもSKOLなど、3つのルワンダ地ビールがありました。
あれ?これは偶然なんでしょうか……?
あ、もしドイツやベルギー好きの方で、「ドイツ料理やベルギー料理は美味しいぞ!」という方がいたら教えてください。
この仮説は情報が足りてないので、もう少し調べる必要があります。
4.インフラが整っていないので、料理する以前に大変
毎日ポリタンクを使い、水を汲みに行くルワンダの子供
最後にぼくはこれが一番大きいと感じました。なにせ特にルワンダの農村部はインフラが整っていないので、料理をするまでに時間がかかるのです。
まず農村部は毎日水を汲みに行くところから始まります。場所によっては1時間半かけて水をポリタンクに入れて、家に戻ります。
さらに火をつける薪も拾ってくるのです。
ガスは高級品で値段が高いし、炭も買えない家庭は森や林に入って、薪を拾ってくるのが今でも主流だと説明を受けました。
そんな生活をしてるルワンダの人たちを知ると、手の込んだ料理はないんですか?と聞くのは失礼にあたります。
ぼくはその光景を目にして、食文化とはインフラが整い、時間的に余裕がある国に生まれるんでないか?
日本では気づけなかったありがたみを感じました。
まとめ ルワンダ料理の数が少ないのは貧しいからだけど、これからは違うかも……?
さてルワンダにルワンダ料理が全然ない理由を探ってみた話、どうでしたでしょうか?
いくつか理由を挙げてもらうにつれて、ルワンダと日本の食文化が培ってきた歴史と背景とは、だいぶ開きがあることがわかりました。
もちろんここに挙げた理由は、必ずしも正解とは限りません。
あくまでも仮説なので、どこまで合っているかは詳しく調べなければわからないんですが、「ある一定の条件が重ならないと、国の料理は大きく生まれない」とぼくはルワンダで感じました。
どの料理も美味しかったルワンダ首都のレストラン・ピリピリ
しかし明るい話もあります。
現在ルワンダは、いろんな国の人たちがルワンダで飲食店を開いたり、住んでいる人たちも経済も良くなっているので、だんだんと美味しいお店が増えているのです。
現にルワンダ在住の日本人会計士でブログ「冷静と情熱のアイダ」を運営しているぴかりんに案内してもらったレストランは、どこも美味しかったです。
今はハンバーガーや韓国料理、中華料理、隣のブルンジ料理の他国料理レストランですが、近いうちに美味しいルワンダ料理も増えることでしょう。
そうやってどこの国も食文化は豊かになっていたのは事実なんですから。だからこれから先もっと美味しいルワンダ料理を食べられそうな予感がする。
そんなことを経済発展していくルワンダでぼくは感じさせてもらいました。
今も日々経済発展しているルワンダを注目しておくと、これから料理でもあっと驚くことがあるかもしれません。いや、そうなることをぼくは期待しています。
ではまた。
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