【映画レビュー】今年一番の傑作『猿の惑星 新世紀(ライジング)』を日本公開より2ヶ月早くオーストラリアで観てきた!


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日本公開より2ヶ月早くオーストラリアで『猿の惑星 新世紀(ライジング)』を観てきました。

どうもみなさん、こんにちは。オーストラリアのパースでワーキングホリデー中のまえちゃん@Maechan0502です。

いやー、日本のみなさん、『猿の惑星 新世紀(ライジング)』メチャメチャ良かったですよ!今年はオーストラリアで『300 帝国の進撃(スリーハンドレッドの続編)』と『トランスフォーマー Age of Extinction』を観ましたが、ストーリー的にこれが一番揺り動かされました。

海外でも今年の傑作だと評判なので、これは公開されたら絶対観てほしいです。

今オーストラリアにいるみなさんも英語が聴き取りやすいし、猿同士の会話は字幕が使われています。

なので、今オーストラリアで公開されている映画の中では一番見やすくて、かつストーリーも素晴らしいんでオススメです。

それではちょっとこの『猿の惑星 新世紀(ライジング)』の映画レビューをしてみたいと思います。

『猿の惑星 新世紀(ライジング)』のあらすじ

自らが生み出したウイルスによって、人類の90パーセントが死滅した2020年代の地球。サンフランシスコでは、かろうじて生存している人類と驚異的な遺伝子進化を遂げた猿たちのコミュニティーがゴールデンゲートブリッジを挟んで存在していた。人類のコミュニティーでは、衰退を食い止めるためにも、猿たちと対話すべきだとする者、再び人類が地球を支配するべきだとする者たちが、それぞれの考えに従って動き出す。一方、猿たちを率いるシーザー(アンディ・サーキス)は、人類と接触しようとせずに文明を構築していた……。

ちょっと途中までのネタバレを含む映画を見た感想

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映画は意外なことに猿のパートが非常に多いです。むしろ最初の10分から15分間は猿しか出てこない!

深い森の中でじっくりと猿が進化し、心を持ってコミュニケーションを取りながら、狩りをしつつ、彼らの文明を築いている様子を映し出します。

それはまるで原始人であるアウスストラルピテクスか、ネアンデルタール人のドキュメンタリーを観ているかのようです。

一方その頃人類は絶滅の危機に瀕していました。電気は使えず、産業革命前の生活を余儀なくされています。なぜなら猿の住んでいる深い森に水力発電所があったからです。

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今までの暮らしと失われた自分たちの文明を求めて、深い森に踏み入れる人類。そこで出会った猿に向けて銃を発砲した人間したことから、猿と人類の間に亀裂が徐々に起こります。

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しかし個人的にここらへんの最初のパートは非常につまらなかったです。猿の表情をリアルに再現したCGは綺麗でしたが、別に猿の表情をそこまで精緻に見せつけられても本物にはかないません。

「猿しかいない動物園に入ってしまった後悔」をぼくは感じてしまいました。エラいつまらない映画を見てしまってるなと感じたのです。

だがこのストーリーも猿が人間が持っていた銃を盗み出し、猿が人間に向かって戦争を仕掛けていくシーンで一気に面白くなっていきました。

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人間の中でも猿と共存すべきだと考える穏健派の人々と、もう一度猿を滅ぼして人間だけの世界を取り戻すべきだと考える強硬派がいます。

それと同じように心を持った猿たちにも2つのグループがいたのです。人間と共存するべきだと考えるシーザーと呼ばれる猿のグループ、そして猿こそ人類を滅ぼして世界を支配すべきだと考えるコバという猿のグループです。

そう、この映画の見どころはこの心を持ち始めた猿たちの人間ドラマ(猿ドラマ?)でした。

銃を盗み出し、人間たちに戦争を仕掛けたい強硬派のコバ一派。そのためには汚いこともいとわず、主流派のシーザーに向けてコバは暗闇で銃を向けます。

発砲音が響く深い森。それを人間の仕業だと煽動するコバ。それにあおられる猿一派。

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果たしてシーザーは本当に亡くなってしまったのか?そして人間との間に引き起こされる戦争の行方は?人間と猿は本当にわかり合えないのか?

この続きは映画館で観てもらいたいんですが、ここからのめり込むような面白さがこの映画はありました。

ぼくが最初につまらないと感じた猿の表情をリアルに再現したCGも、心を持った猿たちを表情を表現するために必要な伏線だったのです。

猿同士で繰り広げられる裏切りや、煽動される過程もブッシュによって引き起こされたイラク戦争を思い出させました。

「大事なのは民族同士の結束ではなく、同じ考えを持った異なる人々との共感である」というメッセージ

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またオーストラリアでこの映画を観たからか、同じ人間や猿同士という枠組みでわかり合えず、人間と猿でもわかり合えるというシーンがぼくには印象に残りました。

1968年に一番最初の『猿の惑星』が公開された時、映画で世界を支配していた猿のモデル=有色人種の日本人であり、白人に代わって世界を支配するメタファー(暗喩)だったと旧作は言われています。

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それから46年経ち、単純な対決ではない「共存か決戦か」。その思惑が入り乱れて展開されるストーリーは、今の複雑な世界情勢を反映しているようにぼくには思えてなりませんでした。

今インターネットではネット右翼を中心に韓国人や中国人へのバッシングが酷いです。しかし結局日本人同士でも話が通じない人もいるし、逆に韓国人や中国人でもわかり合える人たちもいました。ぼくは実際にオーストラリアで彼らと友達になってそう感じます。

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「単純な人間と猿というグループの戦争ではなく、考えをわかりあえる心の共感の方がよっぽど大事である」ということを教えてくれるストーリーなんだと、ぼくは観ていて心を揺り動かされました。

だからこそもっともこの映画で印象的なパートで猿グループの人類との共存派のシーザーが、人類滅亡派のコバに向けて放った最後の言葉が辛すぎるのですが、それは映画を見て確認してほしいと思います。

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またこの映画の英題は『The dawn of the planet of the apes(猿の惑星の夜明け)』です。「Dawn (夜明け)」という単語が実は重要なキーワードになっているので、これから映画を観るときはそれをお忘れなく。ちょっと日本の邦題はおしいですね。

この映画は第1作の『猿の惑星 創世記(ジェネシス)』の続編です。また日本の公開まで時間があるので、観たいと思っている方はぜひ第1作を観てから、映画館に足を運んでみてください。

第3作目も2016年に公開予定なので、ぼくもぜひ観に行く予定です。今年公開された映画でトップクラスに良い映画だったので、オススメですよ!

ではまた!