最近台湾に来る日本人旅行リピーターの間で流行っているワード、「台北難民」という言葉を知っていますか?
こんにちは。2015年12月に台湾の南部、台南に引っ越してきたまえちゃん@Maechan0502です。
さて昨今LCC (格安航空会社)が台湾と日本の各都市を結びまくってくれたおかげで、台湾に何度か来る日本人旅行者をこう呼ぶようになりました。
それが「台北難民」という言葉です。
(ん?日本人が台北で難民になるってどういうこと?)
ぼくも初めて聞いたときはそう思ったんですけど、よくよく聞いてみると
「台北難民とは何度も台湾の台北に来たリピータ日本人観光客のこと。
台北の主要観光地も一通りまわってしまい、次にどこに行けばわからなくなった迷える子羊のことを指す」
by マエハラ調べ
とのこと!
おお、わかりますよ!台北なんて家賃が高すぎて、人の住むところじゃないですからね!そんなところは観光でまわってもすぐ飽きて当たり前!!
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というわけで、なんか違うだろ!!というツッコミを華麗にスルーしつつ、今回は台湾に住んで1年経ったぼくが、「なぜ最近台北難民が増加しているのか?」を検証してみました。
では行ってみましょう!!
台北難民になってしまう台北の問題点とは何か?
えー、ではさっそく台北難民について分析してみたいんですが、その前に台北のことを知らなければなりません。
そこで今からぼくは、近年の台湾旅行事情と台湾の首都台北の問題点を語ってみたいと思います。
ちょっと本当のことなんだけど、台北のダメ出しをしすぎてるので、住んでいる台湾人&日本人には夜道で青龍刀を使って刺殺されるか、ヌンチャクで撲殺されるかもしれないんですけど、ここは恐怖をかえりみずに真実を口にしてみましょう!
ここ1〜2年で増加しまくった日本と台湾を結ぶLCC (格安航空会社)
まず最初にして最大の理由だと思いますが、台北難民が増えたのはここ1〜2年で増加しまくったLCC (格安航空会社)のせい(いや、おかげ?)です。
2012年の秋くらいからわずか往復2万円で台湾と日本を結ぶようになったLCCは、2015年の春まで東京の成田空港と、大阪の関空からしか出ていませんでした。
しかしたった1年で東京の成田、羽田、茨城、大阪の関空、名古屋、福岡、沖縄、そして函館、岡山、仙台まで就航するようになったのです。
もともと台湾人観光客目当てで日本の各都市と結んだLCCですが、そのおかげで台湾も日本人観光客をゲットできるようになりました。
ただ日本は各都市と結んでますが、日本の10の空港から到着するのは一部を除いてほぼすべて台湾の台北市の隣にある桃園国際空港です。
こうして今日も日本人観光客は台北へと押し寄せています。
台北の街の風景が東京と大阪とけっこう似通ってる
台北101のすぐそばのモール街
さて台北に来た日本人がだいたい口を揃えて言う感想があります。
その感想が「台湾って日本にめっちゃ似ているね」です。
あ!!ちょっと!!今なんて言いました?台湾についてたった3時間くらいのアナタに何がわかるというのでしょう!?
ほら、見て!!台湾らしいユニクロやGU、無印良品、東急ハンズ、そしてもう1年以上も佐々木希が出て宣伝しまくっている花王の化粧品の看板が目にに入りませんか……!?
……ええ、そうですよね。反論したいけど、たしかに台北市内は高層ビルや日本の飲食チェーン店が進出しまくり、台北の街並みはあまり東京や大阪と変わりませんね。
てか、台北の街に日本のチェーン店や日本の商品が溢れ過ぎてるのは、全部台湾まで稼ぎに来た日本人のせいでした……。
悔しいけど、台北という街は東京や大阪と代わり映えがしないという不満も、何度も来たら頷ける話です。
一度見たら飽きる観光地が台北には多い
台湾を代表する観光地といえば、ジブリ映画『千と千尋の神隠し』のモデルになったと言われている九份が有名です。
でも九份なんて一度行けば飽きるんですよね。
しかもこの前スタジオジブリが公式発表で「九份は『千と千尋の神隠し』のモデルじゃない」って認めちゃったし……。
これからは九份エリアを「実は九份って100年くらい前は、歌手の一青窈さんのおじいさんの私有地だった!!」と売り出してみてもいいですが(こちらは事実らしいです)、どのみち一度行けば飽きる場所には変わりありません。
他にも台北の観光地と言えば、世界で2番目に高い台北101やサイボーグみたいな衛兵交代式が見所の中正紀念堂などがありますけど、だいたい一度行ったらお腹いっぱいです。
なので、台北難民となっている日本人旅行者に他の国へ行かれる前に、新しい台湾の観光地を提案する必要があります。
台北の台湾人がけっこう日本人観光客慣れしてる
台北のお茶屋さん。ここのお姉さんの対応は良かったけど、他の場所はイマイチなところも多い
国内・海外旅行に問わず、観光地に行ってガッカリする体験といえば、誰もがマニュアルな対応と押し売りを挙げるのではないでしょうか?
台湾だとおみやげを買いにお茶屋さんに行った時に、台湾人のお店のおばちゃんが喋り慣れた日本語で
「これ安いよ!美味しいよ!」
とお茶を売りつけられ、続いて繰り出されるセールストークを回避するのに必死な日本人はぼくだけではないはずです。
また逆に、つっけんどんなマニュアル対応をされて、せっかくの旅行気分に水を差される逆パターンもあります。
……まあたしかに台北は昔からの観光都市だし、銀行に両替しに行ったら日本語で対応してもらえたり、お店で注文しようとしたら日本語や英語でできるスタッフが多いのは、観光客に慣れている台北の良いところです。
しかし台北に何度も行くと、コミュニケーションの部分で面白くないのも事実だといえます。
そもそも台北は台湾という国じゃなくて、天龍國という違う国
さてこれまで台北の問題点を挙げてきましたが、そもそもぼくら日本人は「台北は台湾ではない」という事実に気づくべきなのかもしれません。
そう、実は台北市というエリアは天龍国と称される地域なんです。現に台北以外に住んでいる台湾人の若者はこう言います。
「台北は家賃がめちゃめちゃ高いし、物価も高すぎっ!!おまけに台北に住んでいる台北人はすぐ他の地域を汚いとか言うし、プライドまで高すぎるんだよ!!
まるであいつらは日本の漫画のワンピースに出てくる天竜人みたいだ!!」
台湾ではこういうディスり方を台湾のネット上では若者を中心にされており、天竜人が住む国という意味で台北は本当に天竜国(台湾の表記だと天龍國)と呼ばれています。
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そういえばぼくが去年台北に住み始めた時に、台北に一年間住んだ日本人の方が
「いやー、台湾に来たはずだったけど、ぼく、違う国に来ちゃいましたわ。本当の台湾は台北市の外側だった?みたいな(笑)」
と自嘲気味に笑っていましたけど、たしかにみんな台北にいると、何か違うことに気づくようです。
まとめ なぜ2016年現在、日本人旅行者は台北難民になるのか?
台北101からの台北市街の夜景
ではここまでいろいろと原因を探ってきましたが、なぜ日本人旅行者は今「台北難民」になるのか?という理由をまとめてみたいと思います。
まず2012年くらいから飛び始めたLCC (格安航空会社)のおかげで台湾が近くなる。航空券も安くなり、リピーターも増加。
おまけに2016年は合計で日本の10の空港と台湾がLCCで結ばれた。
↓
でも日本から飛んだ飛行機が着く先は、台湾の成田空港と呼ばれる桃園国際空港。
だから、みんな近い台北に何度も行く。
↓
でも日本人旅行者は台北観光を楽しんだけど、台北は東京と大阪とあんま変わらない。観光地化されてるから新鮮味もなし。
しかも九份を始めとするだいたいの台北周辺の観光地を巡ったので、そろそろ台北に飽きてきたんだけど、次は台湾のどこへ行けばいいかわからない……。
という流れになってきて、「台北難民」が生まれつつある。というのが、台湾に住んでいるぼくの実感です。
うっ、せっかく日本と台湾の距離が近くなったのに、みんな台北に飽きてしまったら、これから韓国のソウルやタイのバンコクあたりへと旅行先を変えてしまう……。
という重大な問題に差し掛かっているんですけど、今こそ断言しましょう!!
台北難民の受け入れ先は台湾南部の台南にあるッッッ!!と。
そう、台湾は日本と変わらないとボヤいてしまった日本人旅行者を満足させる先が、台湾南部の台南なんです!!
日本と変わらない異国の風景。観光客に慣れた台北人の対応。一度行ったら飽きる観光地。
そんな台北という別の国に間違って行ってしまい、台湾にたどり着けなかった人のために、次回は本物の台湾がある台南を紹介します。
もったいぶりましたが、ご期待ください!!
ではまた!!
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