外国を歩いていて、「これ、絶対、おかしいだろ!」と感じたことはありませんか?
こんにちは。2015年12月に台湾の南部、台南に引っ越してきたまえちゃん@Maechan0502です。
えー、ぼくは現在台湾に住んでいるのですが、外国に身を置くことはすなわち違和感を覚えることの連続です。
日本人旅行者が「台湾って外国なのに、日本とけっこう似てるよね!てか、変わらない!」と感想を漏らすのはよくわかるのですが、それでもやはり台湾は外国。
どこまで行ってもここは鹿児島県や沖縄県ではないので、日本では見られない文化を感じてします。そして「それ、日本ではあり得ないでしょ……」という台湾ならではの光景も。
というわけで、今回は台湾に住んで半年が経つぼくが一目でわかる台湾の違和感から住んでみないと感じられなかった台湾の違う部分を5つ挙げてみました。
中にはぼくが心から「日本人で良かった……」と思う部分もあるので、紹介します。
では行ってみましょう。
街中を走るスクーターの量
台湾に来た日本人がまず驚くのがスクーターの量です。もう街にあふれるバイクの量を眺めると、人だけではなく犬や猫まで乗っているんじゃないか?と勘ぐりたくなるようなレベル。
見てください。一歩引けば、最初の写真が泊まっていたのは、台湾にある三越デパートの真ん前であることに気付きます。
間違いなく日本だったらここまでスクーターが停められていると、ヤンキーとおばちゃんがたむろしている証拠になり、明らかに品位が下がると思うのですが、ここは台湾。
誰も気にしていません。
ぼくも来台7回を数え、半年間も住んでいたのですでに慣れてしまいましたが、ふとたまに「あ、この光景は日本だったらおかしいんだな」とごくたまに思います。
アルバという台湾男子生徒がやる遊び
台湾人は日本人のカンチョーといういたずらを不思議に思うそうです。
たしかに週刊少年ジャンプで連載され、世界的に人気を博していた『NARUTO (ナルト)』という漫画でも主人公の見習い忍者、ナルトが子供っぽくカンチョーを連発しますが、外国人から見たら不思議なものに違いありません。
しかし台湾でもカンチョーと同じくらおかしい子供の文化があります。それがアルバです。
これは台湾の中学生や高校生がよくやる遊びなのですが、やり方としてはまわりの友達の中で一番人気の友達をターゲットにして、そのターゲットを羽交い締めにします。
そしてターゲットの友達の大股を広げさせて、そのまま木や柱へとゴーイングマイウェイ……!?
え?それってイジメなんじゃないか!?と思いますが、わざと人気者を選ぶことで「オマエは人気もの過ぎてうらやましすぎるぜ!だから……(笑)」という言い訳をしているそうです。
台湾の男子学生がよくやる遊びで、結婚式でも結婚する友達へやったり、台湾映画で『あの頃、君を追いかけた (那些年,我們一起追的女孩)』でも主人公の高校生が同級生の友達からやらされているシーンがあります。
ぼくは日本の子供っぽいカンチョーより、台湾のアルバのほうが男同士の仲の良さが伝わってくるので好きです(笑)
冬でもバスやカフェでガンガン冷房を付ける
えー、ここまで台湾のおかしいところを書いてきましたが、スクーターの量やアルバはまだいいです。ここは台湾。彼らには彼らなりのニーズと常識があり、ぼくら日本人はそれを理解すべきだと思うのです。それこそが異文化理解と言えるでしょう。
しかしこれだけは言わせてほしい!
冬場のでカフェやバスの中で冷房付けるのはやめてくれ!いくらなんでも寒すぎるんだよ!
そうなんです。これだけは勘弁してほしいんですが、なんでか台湾人は冬にも冷房を付けます。先日も外の気温が14度の肌寒い天気の台北に行ってきたので、寒さを避けるためにぼくは朝8時にスターバックスに入りました。
そして暖かいソフォーに座ってちょっとだけ一眠りしようかと思ったら、背後からはガンガンに冷房を付けてぼくの首元を冷やすエアコンが!!
どうや台湾人は夏場にエアコンを付け過ぎているので、冷房切ると空気がなくなると思ってるらしいですが、そんなことは絶対にありません!ちゃんと理科の時間で勉強してきてくれ!!
と文句を言いたいぼくなのですが、いかんせん中国語がしゃべれないので、「エアコン切ってください」の一言が中国語で言えません。ええ、台湾人に理科の重要性を説く前に、ぼくが中国語を勉強したほうがいいですね、ハイ。すみません……。
女性に尽くし尽くす台湾人男性
ぼくがオーストラリアで台湾人のカップルと一緒に住んでいた時、とんでもないカルチャーショックを受けた光景があります。それが毎晩台湾人の彼氏が台湾人の彼女の髪をドライヤーで乾かしていた姿です。
仲睦まじい……、という言葉でまとめられればいいのですが、日本人男性のぼくからすると「え?そこまでやるんだ!?」という電気ショックを受けたのを覚えています。
それだけではなく毎朝台湾人の彼氏は仕事に行く彼女を見送りに近くのバス停まで見送ったり、彼女のために料理を作り、その台湾人の彼女はテーブルでスマホをいじりながら料理ができるのを待っていました。
しかしさらにぼくが台湾に住むようになってから、もっと衝撃的な事実を知ります。なんと台湾本国では彼氏が彼女の職場に送り迎えするのは当たり前だったのです!
だけどバイクで送り迎えする優しい彼氏を、彼女側は「雨に濡れるのがイヤだ」という理由で新しい車を持っている彼氏に乗り換えた例も聞いたし、職場に迎えにいくどころか「彼女を空港に迎えに行きたい」という理由で職場を欠勤する台湾人男性も存在。
しかしここまで台湾人男性が尽くすのに、台湾人女性はアジアで最も外国人男性と付き合う男性が割合が多いのです。
統計が見つからないのでその正否は確かではないのですが、「CCR (Cross Culture Romance)」という外国人同士での恋愛の略称を台湾人に言うと、「あー、外国人男性と付き合う台湾人女性って多いね」と返事があることからも浸透してることが伺えます。
何より台湾人女性が「台湾人男性って優し過ぎてダメだよね」と愚痴をこぼすのを聞いて、ぼくは激しく台湾人男性に同情をしてしまうのです。
隣の芝生はどこの国でも青く見えるものなんですね……。
親を絶対的に敬わなくてはいけない
ここまでいろいろ日本人のぼくが良くも悪くも「ヘンだ!」と感じる台湾文化を見ててきましたが、最後に日本人のぼくが一番おかしいと思う台湾文化を紹介します。
それが台湾人の両親がやる子供への異常なまでのコントロールです。
台湾で話されている中国語や台湾語には基本的に敬語がほぼありません。せいぜい先生やお客様に対して、「あなた 你 (ニー)」という言葉を「您 (ニン)」という敬うくらいに置き換えるくらいだと、ぼくは台湾人から習いました。
中国文化の儒教はどこへやら。韓国のほうが孔子を慕ってるほどだと思ったほどです。
しかしぼくは3年間くらい20代の同世代の台湾人と付き合っているうちに、彼らがやけに両親の言うことに従っていることに気付きました。
先日のことです。ぼくは直接台湾人と日本人のハーフの人から、やたらと台湾人の母親から自分の進路に口出しをされると悩みを打ち明けられました。しかも台湾人なので、言葉の言い方をオブラートに包まず、「どうしてアンタはできないの!将来どうするのよ!」と直接的に日本語で言ってくると知って、心の底から同情したくなりました。
しかもこれはぼくが聞いた一例に過ぎず、台湾人に聞けば親が職場に電話してきたり、駆けつけるなんてゴマンとある例なのです。
進路、就職、結婚、日常のささいなことに至るまで親が子供に口出しする例は、台湾社会ではよくあります。親孝行しないのは人間じゃないと格言は台湾社会の中では常識です。だからぼくは今でも儒教の親を敬うという文化が、台湾人の根底に根強くあると知りました。
台湾人の正月や大切な日を家族を大切にする文化は素晴らしいと思いますが、一方で子離れをしないのは台湾の社会問題だと思います。
人文科学部門でNo.1の売上
未だに台湾の本屋に行くと「親や周囲の人から嫌われることをいとわず、自分の人生を踏み出そう」という日本の『嫌われる勇気』の翻訳版がバカ売れしているのは、台湾人こそ「嫌われる勇気」が必要な社会にいるからなのかもしれません。
まとめ 台湾には本当におかしい部分もあるけど、全部劣っていると考えるのはおかしい
さていかがでしたでしょうか?スクーターの量などささいな変わった部分から、親を絶対に敬わなくてはいけないなど、ぼくが感じた台湾のおかしさを5つ取り上げてみました。
スクーターの量や台湾人の彼氏の部分は笑ったり、憧れたりしますが、一方で台湾の親の問題なんかは全く笑えません。
ただぼくが台湾に半年以上住んで思うのは、もう何でも日本のほうが先進国という意識がおかしいということです。
書ききれませんでしたが、台湾では土地の値段が上がり過ぎてるのに「土地の値段はもっと上がる!!絶対落ちない」と豪語する台湾人がいます。
それを聞くと、「あのー、いつか異常なまでに上がった土地の値段は落ちるもんなんだよ。25年前には日本にもバブルというものがあってね、日本人も大損こいてるんだ。だから台湾もいずれ……」と言いたくなるのですが、一方でたとえば台湾人男性の優しさは日本人男性も見習うべきだとぼくは思うんです。
自分の仕事のキャリアより彼女の送り迎えを優先する精神は行き過ぎてると思うのですが、レディーファーストが徹底できてる彼らの部分は見習うべきものがあります。
先進国ニッポンという言葉に酔いしれていますが、自分にたりないモノはいつの時代も謙虚に取り入れたほうがいい。そう痛感しながら、ぼくは台湾という国に住みながら台湾を眺めています。
そしてだからこそぼくらは海外へに出る価値があるのだと、改めて振り返って思いました。
そして台湾にいると日本では思いつかなかったアイディアや自分にたりないモノに気付くので、もう少しぼくは台湾という近いけれど、確実に違う国に住み続けたいと思います。
ではまた!
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