あなたは台湾人がよく日本語を使うことを知っていますか?
どうもみなさん、こんにちは。ワーホリを終えて日本に帰国してきたまえちゃん@Maechan0502です。
台湾は1895年から1945年までの51年間、日本の統治下にあったこともあり、多くの日本語が台湾で使われています。そしてその後も日本の小説家の村上春樹や、マンガ『ワンピース』の言葉までが台湾で日常的に使われているのです。
ぼくには台湾人の友達がたくさんいるのですが、フィリピンやオーストラリアで出会った時に知ってる日本語で彼らがぼくに話しかけてくれるのでビックリしました。
今回は台湾で本当に日常的に使われてる日本語を紹介します。あっ!と驚くような言葉まで使われてるので楽しんでもらえれば嬉しいです。
ではどうぞ。
その前に簡単に台湾で話されている言葉のおさらい
よく聞かれるのが台湾って何語を話しているのという質問です。結論から言うと台湾では中国語が第一公用語で、台湾語が方言にあたります。
台湾ではずっと昔から台湾語が話されています。しかし1895年から1945年まで日本が統治していた頃は公用語が日本語でした。そして日本が戦後台湾を引き上げた後は、中国大陸から蒋介石率いる国民党が台湾を治めたので中国語が公用語になっています。
イメージで言うと中国語が標準語、台湾語が台湾全土で話されている方言のような感じです。そして数多くの日本語が日本統治時代に台湾語にとけ込むことになりました。
だから台湾語にとけ込んだ日本語は台湾人には通じますが、大陸の中国人やイギリスの統治下の香港人には通じません。そんな背景を頭に入れながら、以下の台湾にとけ込んだ日本語を読んでみてください。
甘八茶、甘巴爹、扛八袋(がんばって)
がんばってはもうメジャーな言葉です。。戦前の日本統治時代に浸透して、台湾で当て字まで付けられています。台湾人全員が知っていると言っても言い過ぎじゃないでしょう。
最初にフィリピン英語留学で台湾人のリリーと出会い、LINEしていて送られてきたこのスタンプもこの言葉で、もうLINEのスタンプにまでなっています。
卡哇伊 (かわいい)
『台北の朝、僕は恋をする(原題:一頁台北)』のワンシーン
かわいいも戦前の日本統治時代に浸透した言葉です。台湾映画の『台北の朝、僕は恋をする(原題:一頁台北)』というある一晩の台北の描いた映画にも登場します。
その映画で1人のフリーターが不良たちに絡まれて、なりゆきで麻雀をしながら自分の好きな女の子について語っているシーンで、不良の1人が「かわいいねー」としゃべるんです。日本人が聞くと中国語の中に突如日本語がしゃべられるのでビックリ。とても微笑ましいので機会があったら観てみてください。
台湾人女性にも使うと喜ばれるのでどうぞ。中国語では「可愛(クーアイ)」ですが、日本語のままで通じます。
歐吉桑、歐巴桑、多桑 (おじさん、おばさん、とうさん)
おじさん、おばさんも同じです。戦前の日本統治時代に浸透し、台湾語の中に含まれるようになりました。20代、30代の若い世代は初めに台湾語の1つとして覚え、その後日本語がルーツであることを知る流れになってます。
写真は『多桑』という古い台湾映画のパンフレットです。当て字をあてられ、台湾映画にもなっているのがすごいですね。
ちなみに「おじさん、おばさん」と若い台湾人に言うと全力で否定してくるので、それもまた面白いです。
あたまコンクリ (アタマコンクリ)
ぼくに「あたまコンクリ」と言ってきた台湾人のキャンディー
この言葉はフィリピン英語留学時代に台湾人女性のキャンディーから聞きました。本人はぼくに向かってからかってくるように「あたまコンクリ!あたまコンクリ!」と連呼してきたのですが、何を言ってるのかサッパリわかりませんでした。
しかしあとで「頭 コンクリート」っていう日本語をつないだ言葉だと知ります。どうやら台湾ではCMでも使われたことのある言葉で、日本語だから通じるに違いないと彼女は思ったっぽいです。
「あたまコンクリ」→「頭がコンクリートみたいに固い」→「頭が固い→転じて、バカという意味もある」という意味になります。
ネットで調べてみると、この言葉を台湾人にしゃべられた日本人はぼくと同じように全員聞いてすぐに理解できないみたいです。そりゃそうですよね。
小確幸(シャオクエシン)
台湾の誠品書店で見かけた村上春樹の小説とエッセイ
小確幸という言葉は村上春樹のエッセイ『うずまき猫の見つけ方』に出てきます。「小さくても、確実な幸せ」という意味で、村上春樹は「激しく運動した後に、きりきりに冷えたビールを飲むこと」や「焼きたての温かいパンを手でちぎってかりかりと齧る」ことを「小確幸」だと言っています。
この村上春樹の造語が台湾の若者の間で大ヒット。村上春樹は台湾でも人気があり、若者の人気小説は30万売れればヒットなところ、『ノルウェイの森』が50万部、『1Q84』が40万部も売れるほどです。
だから最初に台湾では台湾人の村上春樹ファンが使いだし、そしてそれが流行語として村上春樹も読まない台湾人に伝わっていったそうです。ぼくの台湾人の友達スタンも「最近よく見かける小確幸という言葉はなんだろう?」と最初は不思議に思っていたと言ってました。
台湾ではもうお店の看板から、新聞の社説のテーマになるほど使われています。恐るべし!日本人は誰も使っていないのに!
天龍人(ティエンロンレン)
今回ぼくが台湾で知って一番ウケたのがこの「天龍人(天竜人)」です。天竜人とは日本のマンガ史上一番売れているマンガ『ワンピース』のキャラクターのグループなのですが、とにかく傍若無人で他の下界の人間どもを見下すゲスの世界貴族として描かれています。
そしてワンピースを読む若い台湾人は、首都台北に住んでいる人たちを「天龍人(ティエンロンレン)と言ってバカにしているのです。
なぜなら台北に住んでいる人はワンピースに出てくる天竜人みたいに偉そうで、上からモノを見てくるからです。
前回台湾で出会った桃園県出身の台湾人の女の子も、大学時代に台北出身の友達が田舎の人を無意識にバカにするのを見ると「だからあなたは天龍人なのよ!(你是天龍人!)」とからかっていたそうです。
ちょうど東京出身の人が田舎の人を無意識のうちにバカにするような感覚なんでしょう。
「へー、島根って出雲大社があったところだっけ?あ、それは鳥取か。もうわかりずらいから市町村合併しちゃえばいいのにね。」
こんな田舎のことに無知な都会の人の感覚を「天龍人(天竜人)」とワンピースの言葉から表現した台湾人。ただ怒るのではなく、逆に都会の人をバカにする彼らのユーモアと親日さ加減のセンスが面白かったです。
※ワンピースでは天竜人の竜の字は旧字体が使われていますが、台湾では台湾で一般的に使われている「龍」の字に書き換えられています。ここでは両方併記させてもらいました。
まとめ 台湾に日本語は今でも息づいている
いかがでしたでしょうか?ぼくらが英語の「N.E.E.T」を日本語で「ニート」と意味も変えてしまったように、台湾でもいろんな日本語が日常にとけ込んでいます。
それは戦前の51年に及ぶ日本統治時代の言葉から、現在の日本の小説やマンガの影響まで様々です。
そこが大陸に住んでいる中国人や、長らくイギリスの植民地だった香港の人たちとは違います。
もし台湾に旅行に行く機会があれば、ぼくはみなさんに台湾人に話しかけてほしいし、もし日本でも観光に来ている台湾人に出会ったら使ってみてください。
ぼくは1年以上の海外生活の実体験から感じるのですが、相手が日常的に使っている言葉をしゃべると一気に距離が縮まります。そして台湾人は一部の日本語がそのまま通じる数少ない外国人です。こんな楽しいチャンスは他にありません。
ぜひ多くの日本人が試してもっと優しい台湾人と交流することを願っています。
ではまた!
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