台湾の桃園市は何もないんじゃない。実は台湾を小さく詰めた場所だった【PRツアー後編】


Taoyuan city goverment 002

前回までのあらすじ。

「台湾の桃園市は日本の千葉県のように観光スポットなんて何もない」と思っていた台湾ブロガーのぼく。

しかし、桃園ツアーで今まで行ったことのない山奥へ入って戻って来るころには、桃園にはたくさんのルーツを持つ台湾人が住んでいることを知ります。

古くから住んでいる人も、数十年前に移民してきた人も、同じ台湾人として平等に紹介する桃園市政府のガイドにびっくりした日本人のぼく。

だけど、そこにはぼくらが日本人が台湾を深く理解するための手がかりが、桃園市にはありました。

台湾の桃園市は日本の千葉県にも似ているけど、実は「小さな台湾」だった。

2泊3日目のツアーレポートは、最終回です。

ではどうぞ。

烏樹林從前從前民宿

Taoyuan ukilin minshuku 0733日目の朝に撮りました

桃園のツアーも明日の午前中で終わり。

というわけで、2日の夜は桃園市政府が推している烏樹林從前從前民宿という民宿に泊まりました。

ここはただの民宿に見えるんですが、実は本屋が併設されて、本を読みながら泊まれる民宿なんです。

Taoyuan ukilin minshuku 055

Taoyuan ukilin minshuku 056

またオーナーの台湾人がビールも注いでくれるので、「本と民宿とビール」も楽しめる場所になっています。

台湾ではここ数年で、独立系書店という第三の本屋が注目されるようになりました。

昔ながらの駅前にある個人書店ではなく、大資本が入ったチェーン書店でもない。

自分たちが好きな本屋の形を追いかけて、こだわり抜いた本屋を作っているんです。

Taoyuan ukilin minshuku 013

烏樹林從前從前民宿はオーナーが大の本好きで、家族旅行で日本に行った時も、旅先の本屋に行きたかったそうです。

でも旅先の本屋は言葉もわからないので、子供達を連れていけません。

そこでオーナーは「旅先でも泊まれる本屋があればいいのでは?」と思い、自宅を泊まれる本屋(民宿)に改造したそうです。

一つ一つの部屋には「原民文学(先住民文学)」、「旅遊&飲食(トラベルとフード)」、「絵本&童書(絵本と児童書)」など、本のジャンルをモデルにしており、文学の世界に泊まることができます。

Taoyuan ukilin minshuku 018

またここの民宿はオーナーのこだわりで、オーガニックのタオルなどを使っています。染料あるタオルは環境に悪いので使っていないそうです。

こんなこだわりも独立系書店ならででしょう。まるで厳選されたコーヒー豆しか扱わないサードウェーブコーヒーのお店のようです。

オーナーは頑固とこだわりを持っていそうな様子でしたが、これもまた台湾の独立系書店の魅力なんでしょう。

日本でも既存の書店モデルが行き詰まっているので、台湾の独立系書店を参考にしたい人や、ちょっと変わった台湾のホテルに泊まりたい人には、ここの民宿に泊まるのはオススメです。

本音を言うと、この日の夜はたいしたところに泊まらないんだろうと勝手に思っていたぼくですが、思わずこの民宿には大興奮してしまいました。

烏樹林從前從前民宿の詳細情報

名前:烏樹林從前從前民宿

公式サイト:

桃園市政府

Taoyuan city goverment 002

もっと泊まっていたいと思っていたぼくでしたが、2泊3日の桃園ツアーはスケジュールがタイト!

翌朝7時半くらいに別れを告げて、今回の観光ツアーに招待いただいた桃園市政府へと向かいました。

実はこの日、桃園市政府で発表会と記者会見があったのです。

Taoyuan city goverment 008

「台湾桃園で見つける異国のNIPPON」というテーマで組まれた記者会見。

心の中では(異国にある日本より、だいぶ多面的な台湾を味わった気がする)と思っていたんですが、それはそれ。これはこれです!

台湾のメディアに報告して記事にしてもらうには、きっとこちらの方がいいんでしょう(笑)

発表会では戦後に中国の雲南省から台湾の桃園に移民した部族の踊りを、まず楽しみました。

Taoyuan city goverment 01

その後、同じ日程で台湾の桃園をまわっていた日本人女性インスタグラマーさんと一緒にぼくは壇上に上がって、記者会見に臨みます。

桃園の拉拉山に登り、桃を取ってきたことなどを話したんですが、久しぶりに壇上に上がって緊張しました。

Taoyuan city goverment 012

あっという間に会見が終わると、そのあとは囲み取材です。

台湾メディアはものすごく読者の希望に正直なのか、バッチリ日本人女性インスタグラマーさんを撮っておりました。

(まあぼくのような30過ぎのオジさんを撮っても、台湾人向けにはニュースにならないでしょうしね)

しかしこの女性のアナウンサーさんがぼくと写真を撮りたいと言ってくれたので、気配りできるなぁとちょっと感激しました。

Taoyuan city goverment 005

あと興味深かったのが、桃園市政府(桃園市の市役所)の一階にあったカフェです。

最初は、「税金などのやりとり使う場所にカフェがあるなんて、どれほど台湾人は食べるのが好きなんだ!?」と思っていたぼく。

しかしここは台湾人の障害者のかたが働いているカフェだそうで、雇用を生み出し、市役所に来る人に活動を広めている意味もありました。

日本にも同じコンセプトの障害者のかたが働くカフェはありますが、誰でも使う場所(市役所)にカフェを置き、市民に触れ合ってもらうのはいい機会なんじゃないかと感じます。

記者会見に出るために役所に来ましたが、なかなか普段見れない台湾人の生活を知ることができました。

中国から移民してきた人のレストラン 七彩雲南

Taoyuan shichisaiunnan restaurant 001

桃園ツアーもいよいよラスト一箇所で終了です。

桃園市政府から近い「七彩雲南」にやってきました。

ぼくは最初、ここを台湾の桃園にいる原住民が開いたお店だと勘違いしていました。

しかしこのツアーをアテンドしてくれた会社の方に聞くと、どうやら中国の雲南省からきた少数民族の人たちが、桃園で開いたレストランチェーン店だそうです。

Taoyuan shichisaiunnan restaurant 0101

Taoyuan shichisaiunnan restaurant 015

食べ方もだいぶ変わっていて、バナナの葉っぱの上に色鮮やかな具材やご飯を乗せて、ビニール手袋をはめて食べました。

ぼくもこんな風に手で魚を取って食べます。

しかしなぜ台湾の原住民ではなく、最後に来たのが中国の雲南省から来た少数民族のお店だったのか?

その疑問は一緒にいた桃園市政府の方が話してくれました。

Taoyuan shichisaiunnan restaurant 021

「実は中国雲南省にいた少数民族の人たちは、国籍がない人たちだったんです」と。

ちょうど中国の国境とベトナム、ラオス、ミャンマーにまたがって暮らしていたこの人たちは、どこの政府からも国籍が与えられていませんでした。

そこを台湾と桃園市政府の人たちが受け入れて、台湾で国籍を与えられて、住むことになったようです。

また中国の雲南省からきた少数民族と、原住民の文化は近いので、お互い手を取り合って支援しあっていこうと活動してるとのことでした。

戦後に中国から自主的に中国雲南省の少数民族も受け入れた桃園市。

本当にここは移民国家台湾を象徴する場所なんだと、ぼくは3日目にしてようやく感じました。

七彩雲南は桃園市内のいろんな場所にあるので、桃園空港による前の食事処としても楽しめんじゃないでしょうか?

七彩雲南の詳細情報

名前: 七彩雲南

住所:No. 129, Minzu Road, Taoyuan District, Taoyuan City, 330

まとめ 台湾の桃園市は日本の千葉県にも似ているけど、小さな台湾だった

Taoyuan shichisaiunnan restaurant 0111

レストランから出てくると、短いようで長かった、2泊3日の桃園ツアーが終わってしまいました。

最初に桃園へ踏み入れた時は、「日本の千葉県に似ている場所」だと思っていたぼく。

それは確かに事実らしく、台湾の桃園市と日本の千葉県の間では「桃園市・千葉県友好交流協定」が交わされているそうです。

しかしぼくが2泊3日で見てきた桃園は、小さな台湾でもありました。

台湾は異なる時代にきたルーツを持つ人々が、日本の九州ほどの地域に住んでいます。

Taoyuan lala minshuku 033

拉拉山にいた数千年前から台湾島にいた先住民(原住民)。

Taoyuan lalasan minshuku 026

拉拉山で民宿をやっていた戦前から台湾に住んでいた中華系の人々(漢人)。

Taoyuan daxi laojie 0043

大渓老街で見た通り、日本の植民地になって日本から移り住んできた日本人。

Taoyuan shokaiseki shokeikoku 0069

戦後にきた中華系の人々(外省人)。

Taoyuan city goverment 008

さらにその後、中国や東南アジアから移り住んできている人々。

本当にこの人達、全員と桃園で出会えるのが魅力なんだと感じます。

そして、どの人たちも特別に紹介することなく、平等に扱って紹介していることこそ、今回の桃園ツアーの魅力なんじゃないかと、ぼくは思いました。

古くからいる人たちも、新しくきた人も、どの人たちも台湾人なんです。

ぼくら日本人はどうしても歴史が長いから、昔からいた日本人が由緒正しいと、つい考えてしまいます。

だけど、それだと争いが生まれてしまいます。現に日本人や戦後に中国からきた外省人が統治した時はそうでした。

だからこそ、一緒に地域や国を作っていく人こそ、みんな台湾人なんだ。そこに古くからいる人も、新しくきた人も一緒なんだ。

その視点を持って桃園市の各地を旅行することこそ、台湾を知るいいコンパスになるんじゃないでしょうか?

そう、まさしく桃園は台湾を知る絶好の機会なのです。

ここはいろんなルーツを持つ台湾人が住む、「小さな台湾」なのですから。

なかなか観光地だと思えない桃園ですが、実は台湾と台湾人を知る絶好の場所でした。

魅力の知られていない桃園ですが、ぜひ行ってみてください。きっとぼくのように深く台湾を知ることができると思います。

Maehara kauzhiro taoyuan

それでは楽しい台湾旅行を!

ではまた。

【関連記事】

台湾の桃園市は何もないんじゃない。実は台湾を小さく詰めた場所だった【PRツアー前編】2018年7月24日

台湾の桃園市は何もないんじゃない。実は台湾を小さく詰めた場所だった【PRツアー中編】

スポンサーリンク

シェアする

フォローする

スポンサーリンク