シャオミ、使っていますか?
どうも。台湾在住1年半のまえちゃん@Maechan0502です。
さて数年前から日本以外の東アジア、東南アジア諸国で躍進してきたスマホブランドにシャオミという中国メーカーがあります。
シャオミは今までの低品質・低価格という中国メーカーのイメージをひっくり返し、高品質・低価格というスマートフォンや周辺機器を売って、中国人だけでなく東南アジア諸国の人々、そして日本以上に中国嫌いの台湾人の心まで捉えてきました。
ぼくも1年半前に台湾に引っ越しきてから台湾人の友達に教えてもらい、以来1年半ほど愛用してきたのですが、しかしここにきてシャオミの勢いが落ちているのです。
せっかくぼくもさんざんブログで勧めてきたのに、自分が興味なくなってきて心苦しいのですが、今回はなぜシャオミの勢いが落ちているのか?
ぼく自身が2016年12月から2017年1月にかけて、中国の深セン、香港、タイ、マレーシア、そして台湾で見てきた今の東アジア・東南アジアのスマホ事情と合わせて、シャオミの勢いが失われてる現状を書いてみました。
ではどうぞ。
シャオミの戦略が後発他社にパクられた
2017年現在一番勢いのあるスマホメーカーOppo
シャオミがこの1年半で失速した最大の理由。それはシャオミのスマホ販売戦略が後発の競合他社にパクられてしまったことです。
シャオミの強みは、高品質のスマートフォンのスマートフォンを低価格で売っていたことにありました。
具体的に言えば、ちょっと使いにくいアンドロイドOSをカスタマイズしてiPhoneそっくりの操作性にし、使うスマホのパーツもiPhoneに近い性能のモノを使う。
そしてソフト、ハードの両面でiPhoneに似せたデザインにした上で、スマートフォン本体の価格をアップルのiPhoneの1/2から1/3の値段で売り出し、iPhoneの買えない新興国の若者の心を掴んできました。
しかしここ1年半で他の中国の新興スマホメーカーを始め、日本のメーカーもマネしてきたのです。
たとえば中国でいうならOppoやVivoというスマホメーカー、日本でもフリーテルというスマホメーカーがシャオミに似せた戦略で自社のスマートフォンを売り出してます。
日本版シャオミと言って良いくらい似てるフリーテル
ぼくも2016年12月に東京でフリーテルの新製品発表の説明会に参加しましたが、自社スマホの高機能を説明し、最後に驚きの安さで自社のスマートフォンをアピールする手法を聞いた時、まるでシャオミかと思いました。
シャオミのスマートフォン戦略はスマホ市場でありふれてるようになってしまった。
マーケティング用語でいうコモディティ化してしまったのが、シャオミのスマホが魅力的でなくなった最大の理由だと、ぼくは感じています。
シャオミは中国メーカーで日本語にも対応していませんし、サポートも対応してません。それなら2017年現在、性能的に似たスマホで日本語対応しているモノを勧めた方が良いと感じてきてしまいました。
ここがぼくがシャオミを勧められなくなった第一の理由です。
シャオミより良いイメージのスマホブランドが出てきた
シャオミのスマートフォン戦略がパクられて、シャオミ的スマホがスマートフォン市場にありふれるようになった。ぼくはそう書きました。
しかし2017年現在。さらに状況は悪化し、シャオミのスマホのありふれているを通り越して、イメージがダサくなっています。
その理由は中国から若者版シャオミというべき良いイメージのスマートフォンが、中国の他のスマホメーカーから出てきているからです。
特にOppoという中国のスマホブランドは、20代の女性をターゲットにセルフィーなどの機能に力を入れたスマホを発売しています。
ぼくも中国の深圳のOppoの店舗に足を運んでみましたが、スタッフは全員女性で、まるで化粧品店のような雰囲気にビックリしてしまいました。
またマレーシアのクアラルンプール空港でもVivoは女性向けセルフィースマホのイメージを打ち出しています。
しかしシャオミは30代の機械好きの男性をターゲットにして成長したので、どうしても新興のOPPOやVivoのイメージと比べると、相対的にダサくなってしまいました。
それに輪をかけて、いま中国、香港、タイ、マレーシア、台湾という5つの国と地域をまわると、VivoやOppoは大量の広告を打っています。
ここ台湾でもOppoはS.H.Eという大人気アイドルグループのメンバー・ヒビをイメージキャラクターにして売っており、ぼくは台湾でOppoとシャオミの差の広がり具合をひしひしと感じています。
ここ1年半くらいでシャオミはダサくなりつつある上に、そろそろ存在感までなくなってきてしまいました。
周辺機器 (アクセサリー) の値段を値上げし、シャオミならではの良さが失われた
スマホがダメなら周辺アクセサリーで勝負すればいいじゃないか?シャオミをよく知っている人はそういうかもしれません。
確かにその通り!シャオミはスマートフォンだけでなく、イヤホンやヘルスバンド、体重計やライト、そして炊飯器や空気洗浄機まで売っています。
これをスマートフォンと同じく高品質、低価格で売っているので、ここに力を入れれば勝機がありそうです。
ただぼく自身はユーザーとして散々シャオミの周辺商品を買いあさってきたのですが、ここにきてアクセサリーの販売戦略がやばくなってきたと感じています。
なぜならここにきてシャオミは新発売のアクセサリーの価格を値上げしてきたからです。
新製品のイヤホン・小米圈鐵耳機 Proは765台湾ドル (2,754円)、ヘルスバンド・小米手環2は865台湾ドル (3,115円) します。
一見これは高そうには見えませんが、2世代前のイヤホンとヘルスバンドの値段はそれぞれ、495台湾ドル (1780円)と395台湾ドル (1,420円)なので1.5倍から2倍ほど値上がりしています。
正直、ぼくがスマホだけでなく、周辺機器も買いたくないと思い始めたのは、この価格設定にありました。
充電器も795台湾ドル (2,860円) もするので、この価格帯だとイヤホンは日本のオーディオテクニカ、充電器は中国のAnkerに乗り換えた方が、コストパフォーマンスが良いと言わざるをえません。
ユニクロが値上げしたら一気にみんな見向きをしなくなるように、シャオミも安さが売りなので、値上げしてまうとシャオミならではの良さを感じない。それがぼくの正直な意見です。
まとめ シャオミはダメになったけど、中国メーカーの存在感は増す一方である
タイのバンコクで見た中国メーカーVivoの広告
はい、そんなわけでシャオミが失速した理由を、台湾に住んでいるぼくがアジア各国を回って感じたことを書いてみました。
シャオミのパクる技術はすごいと思うので、できれば昔の日本メーカーのように改善も頑張ってほしいところなのですが、どうやら難しい要求のようです。
しかしシャオミがダメだからといって、決して中国メーカーがダメになったわけではありません。むしろここ1年半でシャオミが落ち込んだ理由は、他の中国メーカーからの追随があったからです。
中国の深センにて 中国メーカー・MeizuもOppo、Vivo、シャオミの後の追っている
中国では国内メーカーがしのぎを削り合い、どんどん魅力的な商品を出しています。また日本のスマホメーカーのフリーテルもデザインは日本でやり、スマートフォンの生産は中国の工場に委託しています。
中国メーカーをパクリだとバカにする時代は本格的に終わり、いよいよ中国メーカーのすごさをぼくら日本人も見習う時が来ていると感じます。
ぼく自身、散々シャオミを勧めてきましたが、すみません!!このような理由でシャオミは飲み込まれつつあるので、面白い商品があったら紹介しつつ、他の新興メーカーの動きも紹介したいと思う次第です。
ではまた。
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