3メートルの雪が積もる豪雪地帯の雪下ろしって想像つきますか?
こんにちは。ついに山形県の大鳥で雪下ろしデビューしてきたきたまえちゃん@Maechan0502です。
今回は旅行でブログ『ひろろーぐ』を運営している田口くん@tagu_h1114_18のところに遊びにいってきたのですが、ちょっくら田舎暮らしを体験するために雪下ろしをやってみました。
最近『フルサトをつくる 帰れば食うに困らない場所を持つ暮らし方』という本も出版されたり、人気ブロガーのイケダハヤトさんが高知県に移住するなどして、田舎暮らしが密かに注目を集めています。
ただネットで憧れているだけだと現実とギャップがあるので、実際に少しだけですけどぼくは体験しました。少しでもリアルな暮らしが伝わると嬉しいです。
では行ってみましょう!
なぜ雪下ろしをしなくてはならないのか?
さて「なぜ豪雪地帯では雪を下ろさなくてはいけないのでしょうか?」ぼくも田口くんからそう質問を投げかけられました。
ぼくは「屋根が雪の重みでつぶれるから?」と答えたのですが、彼からは「うん、雪の重みで家がつぶれるからだよ」というお答え。屋根どころではなく、家がつぶれるそうです。
「雪下ろしをせずに潰れた家をいくつか見てきているから、あれを見ると雪下ろしをしなきゃいけないって気分になるよね」と雪を下ろしながら笑いました。
一面真っ白な雪の世界と氷点下4度という気温……
というワケで雪下ろしは、氷点下4度という日にやりました。泊めてもらった家が昭和に建てられたので障子(しょうじ)張りであり、外と家の中の温度が全然変わりません。朝起きると寒過ぎて、速攻ストーブをつけないと動けないほどです。
入り口から覗くと降り注ぐ雪・雪・雪!!頭にGLAYの『Winter again』が鳴り響きます。
午後2時。いよいよ雪下ろしのゴングが鳴り響きました。
雪下ろし道具編
雪との戦いはまず手袋や防寒着を暖めるところから始まります。
次にスノーダンプです。スコップで掘るより多くの雪をどけられます。
なるべく多くの服を着込んで防寒対策し、スノーダンプで雪をかっさらう。これが大事です。
2階から屋根に出る
次に屋根の雪をかき分けるために、屋根に上る必要があります。といっても、大丈夫。2階から屋根に上ります。雪が3メートル以上積もっているので、たとえ落ちても平気です。
田口くんに続いて屋根に上ると、右手には雪に埋もれすぎて距離感を失った写真が撮れました。
屋根をつたい、今回雪をどける屋根に行きます。この時点で寒くて、引き返したくなったのはここだけの話です。
スノーダンプの使い方
それではぼくが持っているスノーダンプの使い方を動画で紹介します。
コツとしては、なるべく動かないで雪をすくって、別の場所に捨てます。バスケットボールでたとえると、ボールを持って片足だけ動かすピボットのイメージだそうです。こうすることで、無駄に体力を消費せずに雪おろしすることができます。
そして屋根には雪が1メートル積もっていました。これをひたすら取り除いていく作業にかかります。これが豪雪地帯の暮らしか……。
雪が積もっているから安全そうに見えるけど、実はデンジャラス
「じゃ、さっそく雪下ろしするか!」と思ったのですが、その前に彼から忠告が。
「あ、家の下は川だから落ちないように気をつけてね」
「……Pardon?(なんだって?)」
こわごわ覗いてみると、眼下には川が流れています。……この氷点下4度の中で落ちたらどうやって上がってくるのか?
当たり前ですが、雪下ろしは雪合戦と同じレベルで楽しめるものではありませんでした。
ひたすら雪を下ろす
スノーダンプの使い方と、気をつけるべきことを習ったら、いよいよ雪下ろしの開始です。ヘタながら頑張って雪を下ろしてみました。
ぼくの仕事は1階の屋根の部分だったので、こちらを2時間かけて雪をどけます。こちらは作業して45分くらいの写真。とにかくひたすら雪を下ろします。
疲れて顔を上げると、大鳥の雪景色が。写真で見ると綺麗ですが、雪を下ろしている身としては「もうちょっと降らないでくれよ」と言いたくなりました。
そして1時間半くらい経った後、「こっちはそろそろ終わりそうだよ!」と2階の屋根で作業している田口くんの声が。
(オイ、こっちはまだ2/3くらいだよ……)
高校時代のマラソン大会で周回遅れに遭った気分です。さすがこの地で2年目の冬を越している彼は違いました。そして1階の屋根に降りてくれた彼と一緒に作業します。
作業すること2時間半くらい。ようやく屋根の色が見えてきました。全部雪を下ろすと逆にすべってしまうので、うっすらと雪は残しておきます。
つららを発見!
そして雪下ろしのご褒美か、最後に屋根の端から巨大なつららを発見しました。「よっしゃー、ドラクエのロトの剣だぁ!!」と言いながら写真をパシャリ。こうして2時間半ほどのぼくにとって長かった初めての雪下ろしが終わりました。
振り返り 自然との距離でおカネと仕事の関係って、変わってくるんじゃないだろうか?
生きていくための仕事ってなんだろ?今回雪下ろしをしてみて、そんなことを感じました。実際に田口くんも言っていますが、雪下ろしはまったく生産性ない活動です。
でも雪下ろしをしないと家が潰れます。自己破産で家が潰れたという表現とは、また別次元です。
雪下ろしをしないと、ここでは生きていけない。
もし都会のオフィスで働く生き方がイヤなら、田舎で暮らす生き方もあります。そこで畑仕事をしたりすれば、都会の暮らしのようにすべてをおカネで買わなくて済むんでしょう。ただその分自然との距離が縮まります。だからどこかでおカネにならない雪下ろしのような仕事をする必要がある。
それが自然との距離が近い場所に住む取引だ。ぼくはそう思うんです。
そして「全部おカネをもらえる仕事がいいか?」それとも「おカネをあまり使わずに生きていきたいけど、その代わりおカネにならない仕事をしたいか?」
どの距離がいいかは、実際に体験してみなきゃわかりません。
当たり前ですが、その仕事とおカネの距離を少しだけ雪下ろしを通じて教えてもらいました。またぼくとしても何度か体験してみて、自分に合った暮らし方を見つけてみたいと思います。
それでは次は初めてウサギを食べてみたので、その感想に続きます。
ではまた!
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